千秋楽までの1分1秒、この幸せを余す所なく全身全霊で感じたい(成河)

左から)岡田クミコ役:成田亜佑美、岡田トオル役:成河、岡田トオル役:渡辺大知 撮影/田中亜紀

インバル・ピント(演出・振付・美術)&アミール・クリガー(脚本・演出)コメント

舞台芸術は今起きていて、絶えず変化します。
私たちの創作で重要なのは、「動き」は「時間」の具現化であるということです。

初演から約4年を経て、この作品は、携わる人たち全員のこの数年間の人生を映し出す鏡となりました。そして、独自の命を宿した作品を通して、私たちは新たな視点を持つことができました。

村上春樹の世界には多くの秘密と鍵が暗号化されています。村上作品の、豊かで無限の宇宙を旅できることに感謝します。
登場人物の一人が、ある場所を「あなたが今いる場所」と呼びます。

この場所を皆さんと共有できることを嬉しく思います。
それが再び、時間の流れの中へと消えてしまう前に。

成河(岡田トオル役) コメント

初演時から、まだ誰も踏んでいない新雪の上を歩くような、ルールのない、不安と興奮が入り混じった創作を続けてきました。産みの苦しみを経て出来上がった初演という入れ物に、今回は丁寧に中身を詰めていく作業が出来ました。

そうした中で、誰もが主体的に発言し、作品の隅々まで共有する意欲を持つ、そんな稀有で美しいカンパニーに成長出来た事が、今は何よりの誇りです。千秋楽までの1分1秒、この幸せを余す所なく全身全霊で感じたいと思います。

U25チケットで買える日がまだまだあります。一人でも多くの学生、若者のみなさんが私たちの『ねじまき鳥クロニクル』と出会ってくれることを、心から願っています。玄人演劇ファンの皆様におかれましては、是非このU25チケットを広めて頂き、一緒にこの畑を耕す幸せを共有出来たらと思います。品質は保証します。

渡辺大知(岡田トオル役) コメント

僕にとってインバルの舞台は言葉の壁を越えて切実で、舞台そのものに血が通っているみたいに生き生きとして見えます。
初演の時、ダンスも音楽劇も初めての自分でも、その世界にずっとのめり込んでいたくなるくらい、たくさんの刺激をいただきました。

稽古場がとにかく楽しくて、演者、スタッフさん、皆さんのアイディアが塊になっていく過程は本当に美しい作業です。自分もどうにかその中で自分なりにもがいていましたが、そのもがきこそが幸せな時間だったように感じます。

今回、こうして再演ができることを心から嬉しく思っております。
再演でさらに深く、パワーアップしている自信があるので、ぜひ楽しんでいただき、たくさん考えていただけたら嬉しく思います。

上)綿谷ノボル役:大貫勇輔、下)加納クレタ役:音くり寿 撮影/田中亜紀

門脇麦(笠原メイ役) コメント

再演の素晴らしさを痛感する日々です。作品への解釈と精度の深まりもそうですし、この3年間で変わったこと。変わってしまったもの。でも変わらないもの。そんなものを感じながら稽古に臨みました。 こんな面白い舞台なかなかないのではないでしょうか。

私もお客さんとしてこの舞台を観たかった! それだけが残念です。

インバルの溢れる世界観を皆さんにぜひ見てもらいたいです。お待ちしております。

大貫勇輔(綿谷ノボル役/ダブルキャスト) コメント

初演の時は、コロナで完走できなかったので今回再演ができるとお話を聞いた時に本当に嬉しく思いました。
改めてこの作品に関わり客観的にこの舞台を観ていると、本当に美しくて、不思議で、それでいて暴力的で……そのバランスがとても絶妙で魅力的だなと改めて感じました。

村上春樹さんの「ねじまき鳥クロニクル」という難しい長編の三部作の小説を、見事にインバルとアミールの力で体現されていると思います。
この摩訶不思議な世界観を沢山の人に楽しんでもらえたら、嬉しく思います。

僕も、今日これからですが、精一杯演じたいと思います。

首藤康之(綿谷ノボル役/ダブルキャスト) コメント

初めて体感するインバル・ピントさんの世界。稽古を重ねる度に本当に素晴らしい作品に関わらせて頂いているんだなぁ、、という思いが強く大きくなっています。そして魅力的でポテンシャルの高い共演者の方々!

そんな状況に感謝しながらこの綿谷ノボルという役を一つ一つ丁寧にそして大胆に演じていきたいと思っております。