民生用電気機器の23年度累計出荷金額は前年マイナスだが、ドライヤーは前年2桁増

日本電機工業会(JEMA)がまとめた家事・調理・空調家電など民生用電気機器の10月国内出荷実績は1680億円3200万円で、前年同月比(以下、前同比)92.0%。9月に続く前同比プラスとはならなかった。

民生用電気機器の4月からの累計出荷金額は前年同期比96.2%

民生用電気機器の4~10月の累計国内出荷金額は、前年同期比96.2%で前年割れとなっている。消費者物価指数は2023年10月まで26カ月前同比プラスが続き、民生用電気機器の販売価格も上昇傾向にある。これらにより、消費者の節約志向が製品出荷にも影響を及ぼしていると考えられる。

JEMAが発表している製品別の国内出荷実績を見ても出荷金額は前年実績プラスだが、出荷台数はマイナスという製品が多い。4月からの累計で出荷台数と出荷金額の双方とも前年実績を上回っているのはヘアドライヤーのみだ。

とはいえ、製品価格が上昇したことで10月の出荷金額は、直近10年間の10月の平均出荷金額よりも高かった。

洗濯機は4月からの累計で台数は前年割れだが、金額は前年プラス

エアコンの出荷台数は38万9000台で、前同比109.3%。10月単月としては過去2番目の台数だった。出荷金額は347億9800万円で同105.9%。台数・金額とも2カ月続けて前年同月実績を上回った。しかし、4~10月の累計では台数が前年同期比92.2%、金額が同95.5%とマイナスである。

冷蔵庫全体の出荷台数は22万2000台で、出荷金額は266億3200万円。台数は前同比84.5%、金額も同83.1%で台数・金額とも前年割れとなった。

冷蔵庫のうち401L以上の出荷台数は前同比84.2%、出荷金額は同81.3%で冷蔵庫全体よりも減少率が高かった。4~10月累計で冷蔵庫全体に占める401L以上の台数構成比は44.3%、金額構成比では71.2%を占めている。

洗濯機の出荷台数は30万9000台で前同比88.3%、出荷金額は280億8900万円で同81.6%。4カ月連続で台数・金額とも前年実績を下回った。このうち洗濯乾燥機の出荷台数は同76.9%で、出荷金額も同74.7%と大きく落ち込んだ。

洗濯機全体に占める洗濯乾燥機の構成比は4~10月累計で台数が29.0%、金額では54.5%を占めている。

ジャー炊飯器は2カ月連続で出荷金額が前年実績を上回る

電子レンジの出荷台数は22万9000台で前同比75.3%、出荷金額は66億5700万円で同73.3%。台数・金額とも前年割れは3カ月連続だ。9~10月は台数よりも金額の減少率が高く平均単価はダウン。しかし、電子レンジ全体の出荷単価がダウンしているというわけではなさそうだ。

単機能レンジよりも価格が高いオーブンレンジの10月の出荷台数前同比は66.3%で、全体の75.3%よりも低かった。つまり、単価の高いオーブンレンジの台数構成比低下と単価の低い単機能レンジの台数構成比上昇によって全体の出荷金額がダウンしてしまったと推測できる。

ジャー炊飯器の出荷台数は39万3000台で前同比98.8%、出荷金額は85億8200万円で同104.1%。出荷台数は9月に続く前年プラスとはならなかったが、出荷金額は2カ月続けて前年実績を上回った。

クリーナーの出荷台数は44万2000台、出荷金額は118億500万円。台数は8カ月連続で前年実績を下回ったが、金額は6カ月ぶりで前年実績プラスとなった。

ヘアドライヤーの出荷金額は18カ月連続で前年実績プラス

その他の製品の10月実績では空気清浄機の出荷台数が前同比115.2%と6カ月ぶりで前年実績プラスとなったが、出荷金額は同96.5%。4月からの累計では台数・金額とも前年実績を下回っている。

トースターは台数で前同比102.5%、金額でも同107.7%。台数・金額とも前年プラスは2カ月ぶりだ。電気シェーバーは台数が同87.2%と7カ月連続で前年実績を下回ったが、金額は同131.2%で前年実績プラスは2カ月ぶり。4月からの累計で台数は前年同期比75.7%と前年実績を大きく下回っているが、金額では同101.8%で出荷単価は大きくアップしている。

ヘアドライヤーは台数が前同比96.9%だったが、金額では同108.1%。金額の前同比プラスは18カ月連続で、4月からの累計でも台数が前年同期比102.8%で、金額は同122.1%と出荷状況は好調に推移している。

全体的な製品価格の上昇と消費マインドの低下や節約志向が11月からの製品出荷にどのような影響を与えるのか、流通サイドの販促展開と合わせて今後の動向を追っていこう。

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