その4・タメ口妖怪

タメ口妖怪は、初対面なのにいきなり「ですます」抜きでリプライしてきます。「マナー!? そんなの知ったことか! 俺は! この! 喋り方が好きなんだ!」と主張しているかのように、それからもずっとタメ口。あまりにも馴れ馴れしすぎるリプライに、イラッと来てしまうことも多々あるでしょう。

<浄化の仕方>
でも、ブロックするのは少し待って! なぜその人はやたらと親しげなんでしょうか? フレンドリーさが全身から溢れ出しているんでしょうか?

ひょっとしたら……初対面ではないのではないでしょうか……?

可能性として考えられるのは二つ。

まず、「その人は実は自分のお母さん」だという可能性です。
怖いですね。非常に怖ろしいですね。ブロックなんてしたら、一階からドタバタと足音が鳴り響いてきて、部屋に乗り込まれるかもしれません。また、変態チックだったり弾けていたりするツイートをしたら、晩御飯のときに「ねえ、サトシ。あなたの今日のツイートのことだけど」と重々しい口調で切り出されるでしょう。

次の可能性。
「その人は前世からの知り合い」なのかもしれません。「前世では恋人」「前世では兄妹」「前世では猫とネズミ」等々、いろんな関係があり得るでしょう。

その人は前世でのあなたのことを思い出したけれど、あなたにはなかなか言い出せない。気付いてくれるのを待っている……という、切ない事情が考えられます。さあ、気付いてあげましょう!

 

 

その5・コミュニケーション不可妖怪

一番厄介なのが、この妖怪です。日本語がまったく通じないからです。

ずっと日本語のツイートだけしていたのに、知らないあいだに海外の方からフォローされている……なんて経験をしたことがありませんか? 筆者はあります。なんだか貴重なので喜んでおりましたが、本当は喜ぶどころではなかったのです……。

<浄化の仕方>
なぜなら、コミュニケーション不可妖怪は、「外国のスパイ」の可能性があるからです。あなたが行ったなにかのツイートが諜報機関の目に留まり、監視されることになってしまったのです。

この妖怪を浄化するには、慎重に次の手順を踏む必要があります。さもなければ死にます。

・一般市民であることをアピールするため、「今日はラーメン食べてきた!」と庶民的な写真を毎晩アップする。

・「艦隊」や「夜戦」等のツイートはしばらく控える。軍部の関係者だと誤解されます。

・「パソコンも携帯も使ったことなくて~」と機械オンチを一日に一回ツイートでアピールすることで、監視の価値なしと思わせる。

・日曜日の朝には「プ●キュア! プ●キュア!」とツイートすることで、小学生だと思わせる。

これで大丈夫です。コミュニケーション不可妖怪はあなたをリムーブするでしょう。平和な日本人の生活に戻ってください。

 

まとめ

Twitterは楽しいツール。だけど、怖い部分もたくさんあります。
これは余談ですが、自分や知り合いの顔写真をTwitterに載せるのはやめましょう。ネットに拡散して収拾が付かなくなります。

顔写真があれば、なんでもできますよね? 写真に火をつけて呪いの儀式を行ったりとか……とにかく危ないのです。

きちんと警戒心と、そしてTwitter妖怪たちへの優しい心を失わなければ、快適なTwitterライフは約束されています。さあ、皆さんもご一緒にTwitter廃人になりましょう!

ライトノベル作家、翻訳者、ライターなど、無節操になんでもやっています。商業小説のデビュー作は『ごはん食べたい! -なんでもしますから?-』です。今の夢は自著のライトノベルがアニメ化されることと、ギャグ漫画の原作者になること。お腹いっぱい美味しいごはんを食べたいです。