CCCアートラボと「SHIBUYA PIXEL ART 2024」の共催企画として、現代美術家 森洋史、奥田栄希、デジタル陶芸家 増田敏也の3人による「悪戯な、バグ」展を、渋谷駅前、Shibuya Sakura Stage 4F「re-search」にて9月14日(土)~9月30日(月)の期間開催します。
概要                                            
「悪さをする虫」を意味する英単語”bug”に由来し、ソフトウェアの不具合を意味する「バグ」。本来であれば排除されるべき存在であるバグを作品の本質的な要素として取り入れることで、美術史、さらには私たちの常識に「イタズラ」をしかける3人のアーティスト、森洋史、奥田栄希、増田敏也の作品展を開催します。
森、奥田、増田は、各々のゲーム体験を視覚体験の核として持ち、美術史・ゲーム史上の傑作や名作をアプロプリエーション(盗用)することで、新たなイメージの生成を試みてきました。3人の作品中に用いられる「ピクセル」は、それぞれ全く異なるメディウムと結びつくことで、三者三様の表現および芸術的実践を体現しています。森は、過去の名作をサンプリングする中で最新技術を用います。UV印刷技術で実現され、顕微鏡で見ても分かるほど精巧に形作られたピクセルには、現代の時代性が深く刻み込まれています。奥田は、ゲームをゲームたらしめる要素を排除した先に見出される世界観を、ブラウン管越しに提示しています。また、増田は、デジタルとは最も遠く離れた技術とも思われる陶芸でピクセルを表現します。ずっしりとしたメディウムで具現化された作品は、本来質量を伴わない存在としてのピクセルを強調しています。
顕微鏡で見てもエッジがクリアなピクセル、ブラウン管テレビに滲むピクセル、手作業で作り上げ焼かれるピクセル。これらの中に共通する「悪戯な、バグ」を探ります。
アーティストプロフィール                           
森洋史
1977年東京都生まれ。2013年東京藝術大学大学院美術研究科油画技法・材料修士課程修了。パロディの手法を使って作品制作を行う。宗教画の伝統的な黄金背景を、最新技術のUV印刷によってマンガ風に変換するなど、古典やポップ・アートの名画、またアニメやマンガ、ゲームからの引用といった既存のイメージを組み合わせて「いたずら」を仕掛けた作品を通して、アートにおけるオリジナルとは何かを追求している。
2020年「MOSHA」銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM、東京
2019年「hyperfabric」MEDEL GALLERY SHU、東京
2018年「Metafiction」銀座 蔦屋書店アートウォール、東京
2018年「LAUGHING QUIETLY TO MYSELF」Art Experience Gallery、香港
2017年「project N 68 森洋史」東京オペラシティアートギャラリー 4Fコリドール など。
奥田栄希
1985 年東京生まれ。東京芸術大学美術研究科絵画 - 油画専攻修了。高解像度膨大なデータを扱える昨今、必要以上のデータを極力排除した引き算のメディア表現を行っている。ファミコンゲーム作品 「悲しいゲーム」 のシリーズでは、プログラムの作成から基盤にハンダ付けするところまで全て手作りで行い、ゲーム を達成するためのルールを逸脱させたり、遊び的要素を排除することで、ゲーム表現の新たな可能性の提示を試みた。近年はadidasとのコラボレーションやwilywankaのPV、ゆずとのコラボレーション作品などを手掛ける。
2021年 グループ展「YUZUTOWN Special Exhibition」elephant studio
2020年 グループ展「Video edition box」HIGURE17-15cas/東京
2019年 グループ展「シブヤピクセルアート2019」渋谷キャスト SPACE
2018年 グループ展「山形ビエンナーレ2018」 山形ビエンナーレ
2016年 グループ展「ピクセルアウト」 Pixiv Zingaro
2015年 個展「悲しいゲーム」 Takashi Somemiya Gallery
2015年 グループ展「Analog 2.0」 Takashi Somemiya Gallery
2015年 グループ展「Warp」 Takashi Somemiya Gallery
2014年 個展「RESET」 Takashi Somemiya Gallery
2013年 個展「PAUSE」 Ai Kowada Gallery hanare
2012年 グループ展「TERATOTERA祭り@西荻窪(西荻映像祭-TEMPO de ART)」
2012年 個展「CHEAP TRICKS」 Maki Fine Arts
2012年 グループ展「きのう、あったことについて」 Ai Kowada Gallery
増田敏也
増田敏也は1977年大阪府生まれ。99年大阪芸術大学芸術学部工芸学科金属工芸コース卒業。二次元的なイメージを実在感のある陶芸で三次元的に表現している。カメラや電話、けん玉などがモチーフのドット絵を思わせる作品は、タタラと呼ばれる板状にした陶土から切り出された細かなパーツを積み重ねて削る、あるいは手びねりで全体を形成して削り出していくという地味な作業によってかたちづくられる。デジタルなモチーフをアナログで表現するギャップ、仮想と現実を行き来するような不思議な感覚が作品の魅力のひとつとなっている。主な受賞歴に、第7回国際陶磁器展美濃陶芸部門審査員特別賞(2005)、第26回長三賞陶芸展前衛部門長三賞(2003)など。作品は、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)、アナドル大学美術館(トルコ)、兵庫陶芸美術館、増上寺(東京)などに収蔵。近年の個展に「記憶すくい」(現代美術 艸居、京都、2020)。
販売について
会場展示作品は9月14日(土)~9月30日(月)まで販売。
併設のTSUTAYA BOOKSTOREレジカウンターにお声かけください。
展示詳細
「悪戯な、バグ」展
会期|9月14日(土)~9月30日(月)
時間|8:00~23:00
共催|シブヤピクセルアート実行委員会、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
会場|shibuya Sakura Stage4F re-search(TSUTAYA BOOKSTORE 前)
サクラステージ公式サイト https://www.shibuya-sakura-stage.com/

SHIBUYA PIXEL ART
SHIBUYA PIXEL ARTは、1990年代のITバブルの時代から「BIT VALLEY(ビットバレー)」と呼ばれる渋谷を舞台に毎年開催される世界最大級の「ピクセルアートの祭典」です。「ピクセルアート(いわゆるドット絵)」の芸術的な価値にスポットを当て、渋谷の街全体を舞台に作品展示やフェア、トークイベントやライブで構成され、街全体でその魅力や可能性に迫ろうとする試みです。
今年は、9月に開催される世界最大級のゲームの展示会「Tokyo Game Show 2024」のタイミングに合わせ、2024年9月21日(土)~9月29日(日)の9日間に渋谷・原宿周辺の7会場に、全10本のプログラムを用意し、総勢100名以上のピクセルアーティストとライブパフォーマーが参加し、アート展やフェア、トークショーや音楽ライブを展開します。
re-search
アートの力で渋谷を盛り上げる「re-search」は、CCC アートラボが手がける、アートコミュニティスペースです。次世代アーティストを応援する企画やイベントを通じて、渋谷をアートの力で盛り上げていきます。

CCCアートラボ
CCCアートラボは、企画会社カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の中で「アートがある生活」の提案をする企画集団です。わたしたちは「アートがある生活」の提案を通じて、アートを身近にし、誰かの人生をより幸せにすること、より良い社会をつくることに貢献したいと考えています。これまで行ってきた、店舗企画やアートメディア、商品開発やイベントプロデュースなど、長年の実業経験を通して培った知見をもとに、わたしたちだからできるアプローチで企画提案をします。
https://www.ccc-artlab.jp/
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