YouTuberってどのように流行っているの?
――先程学校でもYouTuberの曲を歌っているという話が出ましたが、どういう風に流行っているのか気になります。例えば、私が小中学生の頃は、前日の夜にテレビのバラエティ番組でやっていたネタを、次の日教室でマネしている男子がたくさんいたんですよ。
Y:それはしょっちゅうです。YouTuberの挨拶って特徴的でマネしやすいから、それを真似している男子もいますね。
H:クラスの男子同士で「昨日更新された動画のネタ面白かったから見とけよ」とか言ってたり。女子はYouTuberが歌ってる歌を歌ったり、歌詞をノートに書いたりとかしてる人はいます。
K:かわいい!
――女子が「好きなアーティストの歌詞をノートに書く」って、今でもあるんですね。メディアが変わってもそういう情熱は変わらないんですね……。
M:素敵なことですね。私の友達が小学校に教育実習に行ったら、クラス中がYouTuberが大好きで、「先生もHIKAKINたまに見てるよ、ハンドスピナー持ってる」って言ったらめちゃめちゃ懐かれたらしいです。
――ひえ~、本当に小学生から大人気なんですね。YouTuber以外のタレントの人気はどうなんでしょう、ジャニーズやLDH系、K-POPなど……。
Y:女子の間ではTWICEとかBTSなどのK-POPが人気ですね。
M:私、ジャニーズ好きなんですけど、ジャニーズは?
Y:ジャニーズはそんなに流行ってないかも……。
M:マジ? ジャニーズJr.がYouTuber始めたし、巻き返して~!
Y:LDH系も、好きな人もいるけど……。
――主流ではない、と。お笑い芸人は?
Y:あんまり知らないから話題にならないっていうか……。
M:やばい!
K:でも、いまお笑いってどこで見れるんだろうとは思いますね。いまって毎週やってるネタ番組ってないですよね。
――10年以上前は『エンタの神様』など、ゴールデンタイムに毎週やっているネタ番組がありましたもんね。ちなみに周囲でYouTubeの配信してる人っていますか?
一同:いないです。
自分で配信したいと思う? 思わない?
――逆に自分で動画を発信してみたいとは思いますか?
Y:この年齢(Yさんは14歳)では全然。もしいま自分が20代とかだったら思うのかもしれないけど、いまの年じゃ考えたことがないです。
――配信は大人がやるものという感覚なのですか。
Y:そっちの方が面白いかなって。
H:見てるだけでいいし、YouTuberって仕事でやってる人が多いから、お金も関係してくるし。プロの人が頑張ってくれれば自分はやらなくていい、見てる側として楽しければいいかな。
M:私の周りの男の子では、配信を始める男子は結構多いですね。「バンドに憧れて楽器を買う」的な。
――その例えはわかりやすいですね。最近ネットニュースなどを見てると「将来小学生がなりたい職業:YouTuber」みたいな記事が出ていて、大人が「けしからん」という流れがあるじゃないですか。
K:でも「けしからん」っていうのも、勝手に大人が「YouTuber=楽して稼げる」みたいな図式を作ってるわけじゃないですか。
M:サッカー選手になりたいとか、宇宙飛行士になりたいとか、そういうのと同じで、ひとつの新しい選択肢としてYouTuberが出てきたんじゃないかな。サッカー選手だって練習が大変なのはちびっこもわかってるけどサッカー選手になりたいし。YouTuberだって同じじゃないですか。
子どもの頃は身近に感じる仕事に憧れると思うんです。だからYouTuberの出現で子どもの考えがとてつもなくダメな方向に行ったとかではなくて、単純にもうひとつ憧れるお仕事が生まれたってだけの認識ですね。
K:そういうのってYouTuberばっかり取り沙汰されるけれど、ランキング見てみたら上位は声優とかアイドル、芸能人、漫画家、スポーツ選手も上位に入ってて、それと大して変わりはないんじゃないかなって思いますけど。物珍しいし、親世代から見ると仕事としてYouTuberが知られてないから、そこばっかり気になっちゃうのかな。