
後半戦に突入となるJ1リーグ戦第18節で激突する両軍は、対照的なチーム状況にある。ホームで迎え撃つ首位・浦和レッズは好調を維持し、ヴィッセル神戸はリーグ再開後1分2敗で3位から6位に順位を下げた。
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前節・鹿島アントラーズ戦でJ1リーグ記録の7試合連続無失点はストップしたものの、浦和にショックはない。試合後、ペトロヴィッチ監督は「鹿島は自陣でブロックを作りカウンターを狙い、我々は後ろからボールを動かしいい形を見せた。決定機に決めていれば2点目を取れたかもしれないが、満足している。私は幸せだ」と胸を張った。
GK・西川周作、最終ラインの那須大亮、槙野智章、森脇良太は守備はもちろん、攻撃でも強烈な個性を発揮する。3バックとGKはボールを回しながら、相手が手薄なスペースへパスを送る。西川がピンポイントのキックでカウンターのチャンスを作れば、槙野と森脇はドリブルで一気に距離を稼ぐ。那須を含め3バックはチャンスと見れば、いつの間にかゴール前に顔を出す。特筆すべきは槙野のアグレッシブさだ。シュート28本は、興梠慎三、李忠成の両FWの21本を凌駕する。トップスコアラーは興梠で5得点と決して多くはないが、10人が得点をマークする多彩さがある。最終ラインどころか最後尾のGKからボールを回し、FWだけではなくあらゆるポジションの選手がゴール前に侵入する分厚い攻撃こそ浦和の強みである。
対する神戸は得点を決めた選手は7人である。チーム得点28点中、得点ランキング首位タイのペドロ・ジュニオールが10得点、マルキーニョスが8得点を量産し、ある意味ターゲットはハッキリしている。しかも、第18節はペドロ・ジュニオールとチームの心臓とも言えるチョン・ウヨンを出場停止で欠く。
ショッキングな敗戦も続いている。7月12日には『天皇杯』2回戦で関西学院大にまさかのジャイアントキリングを許した。関西ダービーとなった前節はガンバ大阪に1-5の大敗を喫した。悪い流れを断つためにも、次節での戦いぶりが重要となる。神戸は従来のカウンターから脱却し、今季はポゼッションを標榜している。ただ、第15節・サガン鳥栖戦のように内容では圧倒しながら決めきれず、一発に泣く試合も少なくない。首位を相手にポゼッションで挑むのか、カウンターにシフトするのか、その戦術も注目される。
流れは対戦成績で15勝3分11敗とリードする浦和にあるが、2010年以降神戸が6勝1敗と相性の良さを誇る。果たして、結果はいかに。浦和レッズ×ヴィッセル神戸は8月2日(土)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。チケット発売中。