コピユニの楽しみ方や魅力を紹介

【父娘のコラボブログ:K-POPとその周辺のお話・17】K-POPの世界では、ただ音楽を聴くだけではなく、その魅力をさらに深く味わうためのさまざまな楽しみ方があります。その中でも「コピユニ」(コピーユニット)という活動は、特に多くのファンに愛されています。コピユニとは、K-POPを問わずアイドルグループやアーティストのダンスやパフォーマンスを忠実に再現するファングループのことを指します。ここでは、コピユニの楽しみ方やその魅力について詳しく探っていきます。

カバーダンスイベントでのパフォーマンス

K-POPグループの「担当」について

K-POPのグループには、それぞれのメンバーに特定の役割や担当があります。メインボーカル、リードボーカル、メインダンサー、ラッパー、そしてビジュアル担当などです。このシステムは、各メンバーの強みを最大限に生かし、グループ全体のパフォーマンスを高めるために重要です。K-POPの魅力は、メインボーカルのハイノートやアドリブ、ラッパーのノリの良いラップ、そして見ていて格好良くて自分も踊りたくなるダンスにあります。これらの要素が組み合わせることで、K-POPは多くのファンを魅了しています。

K-POPのコンサートでは、アンコールの前に行われるダンスチャレンジが見どころの一つです。スクリーンに写った観客がK-POPアーティストのダンスを即興で踊るシーンがよく見られます。中には「何でも踊れます!」とフリップに書いてカメラにアピールするファンもおり、観客も一体となって楽しむことができます。

カバーダンスイベントとは

カバーダンスイベントとは、ダンスをコピーして披露するイベントのことです。ファンが自分の好きなアーティストのダンスを練習し、ステージでパフォーマンスを行います。K-POPのカバーダンスイベントは日本国内でますます盛り上がりを見せており、現在、数十のイベント団体が存在します。年間に100回以上のイベントがあり、地区大会や全国大会といった大規模なイベントも開催されています。これはK-POPファンにとって、パフォーマンスを通じて自分の好きなアーティストへの愛を表現するとともに、自己表現の絶好の機会となっています。

ちなみに、筆者父は全くダンスができません。それに対して、筆者娘は練習しなくても、MVを見ただけでも即興で踊れるくらいのレベルです。こんなふうに、人それぞれのK-POPの楽しみ方が存在するのですね。

今回、友人がカバーダンスイベントでパフォーマンスするのを見る機会がありました。友人は長い間K-POPのファンであり、多くのアーティストのダンスをコピーしてきました。パフォーマンス前の緊張感、ステージに立った時の高揚感、それを受け止めた観客の歓声は何物にも代えがたいものです。

カバーダンスイベント「K-Soleil」の熱いパフォーマンス

今回見に行ったのは、カバーダンスイベント「K-Soleil」です。このイベントは、韓国の人気アーティストやグループの楽曲をカバーするダンスパフォーマンスを中心に展開され、幅広いレベルのダンサーが参加することができるイベントです。プロフェッショナルからアマチュアまで、参加者は自分たちの好きなK-POPアーティストの曲に合わせてダンスを披露し、その技術と情熱を観客に伝えます。

カバーダンスイベント「K-Soleil」

このイベントの魅力は、何といってもその多様性とエネルギーです。さまざまなバックグラウンドを持つダンサーたちが一堂に会し、それぞれのスタイルや個性を存分に発揮する姿を披露します。また、イベントを通じて新しいダンススタイルやトレンドに触れることができ、自分自身のダンスに新たな刺激を受けることができます。カバーダンスやコピユニは、同じ趣味を持つ人々との交流も大きな魅力の一つです。

コピユニの熱いパフォーマンス

コピユニの魅力とは

コピユニ活動に参加する魅力はたくさんありますが、醍醐味の一つは、衣装に凝ることです。好きなK-POPグループの衣装を再現することで、そのグループへの愛情を表現することができます。衣装の細部にまでこだわり、実際のグループに寄せることで、自分たちもその一員になった気分を味わうことができます。

コピユニ活動では、単にダンスを踊るだけでなく、そのグループになり切ることが楽しいです。メンバーそれぞれのキャラクターや振る舞いを研究し、ステージ上での表現力を高めることで楽しみが倍増します。

また、K-POPのパフォーマンスにおいて、フォーメーションは非常に重要な要素です。コピユニでは、オリジナルのグループと同じフォーメーションを再現することにこだわり、完璧なステージを目指すグループもいましたので、演じる側も見る側も一体になって楽しむことができました。

このように、コピユニ活動に参加する理由は人それぞれですが、中にはただ踊るのが好きという理由で参加する人もいます。練習中も楽しく過ごせることが、コピユニの魅力の一つです。中には、複数のコピユニを掛け持ちする人もいます。そうした人たちは、一つのイベントで何度も登場し、異なるグループのパフォーマンスを披露します。その多才さと情熱には感心させられるものがありました。

大勢のメンバーが集まることで、ステージ上の熱気やエネルギーは一層高まります。観客もその熱気に巻き込まれ、一体感を感じることができます。

カバーダンスイベントで超盛り上がり

コピユニというK-POPの楽しみ方は、単なるダンスの再現にとどまらず、衣装、フォーメーション、キャラクターなど、あらゆる面でオリジナルのグループに寄せることです。その過程で得られる達成感や仲間との絆、そして観客との一体感は、他では味わえない特別なものです。K-POPファンにとって、コピユニは自分の愛するグループへの敬意と愛情を形にする最高の方法と言えるでしょう。

推しになりきる、人との出会い

ここからは演じる側である友人から「コピユニ」の魅力を直接聞くことができましたのでご紹介します。

友人による「コピユニ」の魅力

3年以上コピユニをやってきた私が思うコピユニの魅力は、「推しになりきれること」と「人との出会い」です。

・推しになりきれること

衣装や髪型だけではなくダンスの癖まで研究して本家と同じ作品を作り上げる努力をすることで、推しと自分を重ねられることがコピユニの醍醐味だと感じます。

曲のパート割に合わせて各メンバーが順番に目立つようになっているので、自分が担当しているメンバーのパートがきた時は特に多くのこだわりを詰め込んでいます。私はTWICEを踊る際は必ずツゥイちゃんを担当していたため、踊り方や表情の研究をするだけではなく、コピユニのグループ内でツゥイちゃんだと分かってもらえるように、彼女の一番の特徴である高身長に見せるための工夫としてヒールを履いていました。推しの研究ために長い時間動画や写真を眺めているので、コピユニで作品作り上げるたびに推しに対する愛が大きくなっていく感覚がありますし、「自分は推しである」と錯覚する瞬間さえあります。

・人との出会い

SNSでコピユニのメンバー募集をすることが多いため、年齢やバックグラウンド関係なく、たくさんのK-POPが好きで踊りたい人とつながることもコピユニの魅力の一つだと感じます。コピユニを始めて3年経った今でも、初めてお会いする人と参加することが多くありますが、お互いグループと曲が好き同士なので、練習していく中で距離が縮まりやすい環境にいると思います。

コピユニを通じてできた友達がカバーダンスイベントに出演した際には、ステージを盛り上げてくれたり、動画を撮ってくれたりしますし、また、イベントを企画してくださる方々もコピユニ経験者がほとんどなので、コピユニの界隈はみんなで支えあって成り立っている趣味だと感じます。

カバーダンスイベントを通じてK-POP文化を楽しむ

今回カバーダンスイベントを観て良かったのは、ステージでパフォーマンスしている友人は、いつも接している普段の友人とはまるで別世界の人のように見え、眩しくてキラキラしたオーラのようなものを感じることができたことです。ステージ上の輝いた姿とともに充実した空気が伝わってきて、K-POPが本当に好きなことを全身で表現している友人のパフォーマンスは、これからも忘れることはないでしょう。

K-POPのカバーダンスイベントは、自分の好きなアーティストへの愛情を表現するとともに、自己表現の一つの形のような気がします。踊ることによって自分自身を解放し、新たな自分を発見することは日々の生活において大きな意味を持っているように感じました。

これからもカバーダンスイベントの盛り上がりは続くでしょう。そして、多くの人々がその魅力に取り憑かれ、新たな才能が発掘されていくことを期待しています。私たちもまた、その一員として、K-POP文化を楽しみ、支えていきたいと思いました。(はとりーぬ&らいか)

■Profile

はとりーぬ&らいか

東京都在住50半ばの父と20代前半の娘。共通の趣味が“IZ*ONE”から始まったK-POP推し活動で、月に数回の活動を通して韓国文化の流帆に務める日々。最近の注目はBABYMONSTERとQWERです。