五味香は台湾料理の中でも南の台南地域の料理を提供する。よって、魯肉飯も台南地域の呼び名である肉操飯(バーソーハン)としてメニューに載せているとのこと。

その、肉操飯の前に1品の料理が運ばれてきた。五味香の人気メニュー、揚げとりの辛いタレかけ(760円)。

油淋鶏(ユーリンチー)のようで、まったく違う。タレはそこまで甘くなく酸っぱ辛い。ぱっりぱりに揚がった皮と、ふっくら肉汁あふれるもも肉がタレと相まり、最高。うまいです。

 
 

20代のころ、軍隊の将軍様の料理人をしていたという張さん。そんな張さん自慢の肉操飯(バーソーハン、450円)をいただきます。

甘さとコクと香りがやさしい、そして奥深い味とごろごろと粗みじんの食感がいい豚肉。決して物足りなくはないあっさりとした味わい。八角は一切使わず、調味料と素材の香りでいただく肉操飯。肉じゃがのような日本食に近い甘さと味わいはごはんと最高。

台南の肉操飯は脂を取り除きうまみだけを凝縮する調理法で作るとのこと。なのであっさりと何杯でもいける仕上がりになっているという。確かに、おかわりぜんぜんいけそう。

 

猪足麺線(ジュージャオミェンシェン、888円)や、名物あげチャーシュー(820円)もいただく。

こってりとろとろに煮込まれた豚足の入った白濁スープのそうめん、猪足麺線(ジュージャオミェンシェン)。沖縄料理のテビチ(豚足)そばに近い味わい。甘辛い煮豚足とあっさり白濁のスープとそうめんは相性抜群。レタスもいい脇役。

あげチャーシューは醤油や紹興酒といった調味料に漬け込んだチャーシューにシナモンなどの粉をまぶして揚げた一品。お菓子のような、それでいて酒のつまみにも良さそうな不思議な味わい。クセになるかんじです。

各方面にファンが多い五味香
 

20年前、35歳の時に五味香を開店した張さん。中学生の時から夜な夜な修行をし、数年後には将軍に仕える料理人に。「台湾の美味しい料理、もっとみんなに食べてほしいですね。肉操飯は自信ありです!(笑)」とのこと。

どの料理も美味しく、印象深い味でした。ごちそうさまでした。

 

取材を終えて

細かく刻んだ肉メインの魯肉飯。3軒ともその括りの中で、個性がはっきり分かれた味が印象的だった。あまり知られていなかったのかはさておき、魯肉飯の奥深さを垣間見ることができた3日間であった。


店舗情報
錢爺(ぜにや)
住所/神奈川県横浜市南区真金町2-18
電話/045-252-6211
営業時間/11:00~21:00
定休日/無休

青葉新館
住所/神奈川県横浜市中区山下町97
電話/045-663-3770
営業時間/
月~木、日曜 11:30~22:00
金・土曜 11:30~23:00
定休日/月曜日

五味香(うみしゃん)
住所/神奈川県横浜市中区弁天通4-67-1
電話/045-212-4559
営業時間/11:30~14:00、17:00~25:00
定休日/なし

※本記事は2014年7月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。

横浜のディープな街ネタを毎日更新中!ユーザーから投稿された「キニナル」情報を検証すべく「はまれぽ」が体を張って調査。「横浜最強の激辛チャレンジメニューに挑戦!」「横浜で一番美味しい道草はどこの道草!?」など、横浜のマニアックな情報をお届けします!