【対策】

五味「梅雨時期は、とにかく湿気の多い状態を続けないことです。足の消臭方法の一つに、木酢液の足湯があります。木酢液は炭を焼くときに出る煙を冷やして得られる液体のことです。木酢液には殺菌効果があることから、雑菌の繁殖が抑えられ、足のにおいが軽減されます。バケツに40度以上のお湯を7分目くらいまで入れ、木酢液をコップ1杯分加えたものに、10~15分ほど足をつけましょう。

他に、クエン酸で作ったローションを足の裏に塗る方法もあります。クエン酸が皮膚の角質に浸透して、皮膚表面の細菌繁殖を防止します」

靴のにおい

五味「靴のにおいの原因は足のにおいのところでご説明した通りです。」

対策

五味「靴は一度履いたら中2日ほど休ませ、陰干しするのが基本。3足くらいは用意しておき、履きまわしましょう。インソールは吸水性と速乾性のある『へちま』素材のものや、抗菌加工されたもの、緑茶のものなどを使用し、ローテーションさせて使用するといいでしょう。

雨で濡れてしまった靴は、インソールを取って陰干しします。靴の中は、アルコール入りのウエットティッシュでよく拭くといいでしょう。また、よく洗った十円玉を左右に1つずつ入れておくと、銅の消臭効果によってにおいを除去できます。

また、靴箱の底に新聞紙を敷いておくと汗を吸い込んでくれます。またドリップ済のコーヒー豆のかすを紙フィルターごと乾燥させたものを靴箱に入れておくと消臭効果が得られます」

梅雨の時期は、特ににおいが出やすい条件がそろいます。髪や足、靴のにおいケア、ぜひ実践してみましょう!

【取材協力】 五味常明(ごみ つねあき)先生
医学博士、流通経済大学 客員教授、日本心療外科研究会代表、体臭・多汗研究所所長、五味クリニック院長。

1949年、長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。昭和大学形成外科等で形成外科学、および多摩病院精神科等で精神医学を専攻。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。

ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。わきがの治療法として、患者が手術結果を確認できる「直視下剥離法(五味法)」を確立。TVや雑誌でも活躍中。 99年からは、ケアマネージャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。