おサイフケータイが使えない!

NFCに対応して支払いが可能になる。たしかにこれは本当です。しかしAppleが用意したのは「Apple Pay」という独自規格で、米国のほんの一部のショップしか対応を発表していません。すなわち、国内で馴染みの多い「モバイルSuica」などは一切利用できないんです。

今後の考えうる方向性は2つあります。ひとつは国内にApple Payが広まるという可能性。しかし、可能性は非常に薄いところ。わざわざiPhoneユーザーのためだけに、独自の決済システムを導入するというのは見合いません。

もうひとつが、iPhone側が国内のおサイフケータイ規格へ対応するという可能性。絶対に無いとは言い切れないのですが、こちらの方が可能性は薄いと思います。ユーザーからすれば便利で嬉しい限りなのですが、Appleからすれば、せっかく自社で用意した独自の支払いシステムを放棄することになるため、ほぼありえない選択肢であると言えるでしょう。

iPhone 6/6 Plusは、これまでのiPhoneと同じく、支払い機能は無いと思ってもらって良いかと思います(対応店は少ないものの、Passbookは使えますけどね)。

iOS 8のバージョンアップはまだ見送った方が正解!?

現在公開されているiOS 8.0.2では、Wi-Fi繋がりづらい問題をはじめ、初期iOS 8にあったバグが解消されています。

「よかった! アップデートしよう」って素直に行きたいところですが、まだ様子を見たほうが良いのかもしれません。実はiOS 8.0.1ですごく大きなトラブルがあったばかりで、それが完全に直っていないという報告もあるんです。

 

1.iOS 8登場、公開されてから多数のバグ報告があがってくる
2.Apple、バグを潰したiOS 8.0.1を公開するも、モバイルネットワークに繋がらない&Touch IDが利用できなくなる新たなバグが発生!
3.8.0.1公開から1時間で急遽アップデートを取り下げる。エライコッチャ、エライコッチャ。
4.8.0.1での新たに発生した不具合を修正したiOS 8.0.2を急ピッチで作成、公開。
5.いや、iOS 8.0.2入れたけど、ごく一部で8.0.1の不具合が再び発生?(←イマココ)

経緯をざっくり解説するとこんな感じ。
本来ならば8.0.2で修正されたはずのネットワーク接続の不具合、Touch IDが利用できない不具合が引き続き残っているという報告があるんですよね。その報告数は本当に少ないので、個体差や設定の違いなどのごく一部の状況で起こる可能性がある。というレベルのようですが、少なからず不具合報告がある以上、慎重にならざるを得ません。

現状問題なく使えているのであれば、iOS 8.0.2へのアップデートはもう少し様子を見ましょう。

なお、すでにアップデートしちゃって不具合にあたってしまった人は向けに、AppleがiOS 8に戻る手順を公開しています。

https://support.apple.com/kb/HT6487?viewlocale=ja_JP

[日本語訳]

1.PC/MacのiTunesを最新版にする
2.「設定 > iCloud > iPhoneを探す」をオフ(手順にはありませんが推奨)
3.iPhoneをiTunesに接続
4.iPhoneのバックアップをiTunesに作成
5.iPhone6用、もしくはiPhone 6 Plus用の対応するファイルをダウンロード
6.MacはOptionキーを押しながら、WindowsはShiftキーを押しながら「アップデートを確認」をクリック
7.ダウンロードした「iOS 8.0」のファイルを選択してアップデート

となるようです。どうしても戻したい方はこちらの手順をどうぞ。

iPhone6、いつ買えばいい?

いくつか代表的な不具合を紹介しましたが、シリーズが新しくなっただけあって、深刻な不具合も多いイメージですね。現状辛いからアップデートでなんとかしてほしいところですが、そのアップデートも混乱中! と、やや頼りない状態です。

そのため、すぐに飛びつくのではなく、「待ち」を打つというのも選択肢のひとつとしてアリなんじゃないでしょうか。現状ですとまだまだ品薄なようですし、入手難易度もかなり高め。きっともう1〜2ヶ月ほど待てば、在庫も潤沢になり、Apple側でもちゃんとした対応が進んでいて、快適に使い始められるはずです。

もちろん、「今欲しい!」というのもわかりますけどね。でも、その場合は、トラブルも含めて楽しんでいくという空元気も必要なのかもしれません。

ガジェット、PC、家電を中心にフリーライターとして活動中。ウレぴあ総研をはじめ、ハピママ*、ギズモード・ジャパン、コタク・ジャパンなどのWebメディア。雑誌・ムックなどの紙媒体などでも幅広く執筆。趣味は「農業」、ライター仲間からは「兼業ライター」と言われることも。