あなたは今まで、「転職したい」と思ったことはありますか? 新卒社会人の退職率の高さが嘆かれている昨今、どの企業の人事も欲しがらない“ひとりよがり転職者”がひそかに増殖しているのだとか。

そこで今回は、新卒・就活・転職webマガジン「sketch」の編集長を務める関口舞さんにインタビューを敢行。彼女が企業の人事や社長から聞いたという“ひとりよがり転職者”達の実態について語ってもらいました。

 

[ひとりよがりレベル1]面接で前職の不満をぶちまける一流大卒の「ハイスペック無能男子」

今も昔も、退職理由の大半を占めるのは、職場の人間関係への不満です。上司との折り合い、パワハラ、セクハラ、部署内でのいじめ等々……例を挙げれば切りはありませんが、たとえ不遇な環境が原因で退職に追い込まれたとしても、面接官の前で前職の不満をぶちまけるのは絶対にNG。

ある日、某ベンチャー企業の採用面接に訪れたIさん。彼は一流国公立大学を卒業後、誰もがうらやむ大手商社に就職した超エリートだったそうです。しかし面接官が話を聞いてみると、口から出て来るのは前職の不満ばかり。そんな愚痴話を聞かされたところで、会社の体制に問題があるのか、その人自身に問題があるのかは第三者には判断できません。

「このエピソードを話してくれた人事の方がIさんから聞きたかった言葉は『前職の不満』ではなく『新たな仕事への意欲』だったはずです。どんなにハイスペックな経歴であっても、その大前提を理解できていなければ社会人としては無能も同然。これではどれだけ面接を繰り返しても、転職先はなかなか見つかりません」