<横浜のココがキニナル!>
神奈川独自のラーメンと言えば横浜家系。西湘は平塚のタンメン。その手前の湘南は…牛乳ラーメン!?藤沢の老舗「こぐま」に続いて辻堂に「しろくま」がオープン…キニナル。(スさんのキニナル)
※本記事は2013年2月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。
「牛乳ラーメン」の震源地へ
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藤沢市の北口、市役所へ向かう途中の裏路地に、常に行列が絶えない一軒のサッポロラーメン店がある。店内をのぞいてみると、調理場を囲むような、コの字型のカウンターのみとなっていた。
これこそが、藤沢市のラーメンファンなら知らない人はいないと思われる、老舗ラーメン店「こぐま」。同店の「牛乳ラーメン」は、創業当初からの人気メニューとなっており、市外から訪れる人も少なくないようだ。
早速、休憩時間に取材を申し込んでみたのだが、「忙しいから」と、あっさり断られてしまった。
そこで、JR辻堂駅近くにある「しろくま食堂」を、訪ねてみることに。これが、逆に「牛乳ラーメン」の真相に近づくきっかけとなるとは、その時は知るよしもなかった。
「しろくま」と「こぐま」の関係は?
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取材を受けていただいたのは、「しろくま食堂」の店主、加藤さん。
以前は大和市で同名のラーメン店を営業していたのだが、今から約1年前の2012(平成24)年3月に、辻堂元町1丁目のこの地に同店をオープンしたそうだ。オーナーの自宅が辻堂にあったこともあり、この場所に空きテナントが出たのをきっかけに、移転に踏み切ったという。
「牛乳ラーメン」は、同店でも一番人気となっているそうだが、移転をきっかけに始めたものなのだろうか。また、「こぐま」との師弟関係のようなつながりは、果たしてあるのだろうか。
この点について加藤さんは、「牛乳ラーメンは、大和市の店舗でも提供していた」という。どうやら、「みそラーメン」に並ぶ人気メニューを模索していた同店社長が、あるとき、「こぐま」の評判を聞きつけたらしい。そして、加藤さんに、「『こぐま』へ行って作り方を教わってこい」というムチャ振りをしたようだ。
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言う方も言う方なら、行く方も行く方という気がする。さらに、訪ねられた方も訪ねられた方という展開が、この先に続く。「こぐま」の生みの親である山神さんは、意外にもあっさり伝授してくれたそうだ。
「しかし、(山神さんは)さじ加減がすべて目分量なので、細かなところは自分で研究するしかなかった」と話す加藤さん。結局、数回ほど教わったのみで、一部のブログに書かれているような「修行」は、ほとんど行っていないらしい。
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逆に、独自の味を打ち出そうとした加藤さん。豚足と鶏ガラをベースに、野菜をたっぷり煮込んだスープを使用し、牛乳のクセや臭みが残らない「あっさり」とした味を目指しているとのこと。
確かに「こぐま」と比べてみると、クリアなキレのある風味が、その特徴となっているようだ。