なぜボクサーは、ラーメン店を開くことが多いのか
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元ボクサーが引退後にラーメン店を開くケースは、ほかの業種と比べても、意外に多いような気がする。同ジムに所属していた第12代日本ジュニア・ミドル級王者、堀畑道弘氏も、以前反町のラーメン店で料理人として働いていたそうだ。
この点について山神会長は、「ラーメン店は、個人で起業するには、比較的始めやすい商売」と話す。野球などのチームプレイと違い、ボクサーは孤独で、内面に向かいやすい。したがって、1人で黙々と作業するラーメン店は、ボクサーとの相性がいいのかもしれない…という訳だ。
また、「体を作るのは食事なので、健康面も含めた食へのこだわりは、人一倍ある」と話す山神会長。かつて考案した「牛乳ラーメン」は、化学調味料などを一切使用していないそうだ。今でも、同ジムに所属するボクサーのために、コラーゲンスープなどを作ることがあるという。
湘南名物として定着するか、「牛乳ラーメン」
言われてみれば「牛乳ラーメン」は、特に飲んだ後など、すーっと胃に染みこむ体に優しいラーメンだ。健康管理の達人ともいえるプロボクサーと「牛乳ラーメン」、その関係が、何となく分かってきたような気がする。
今後、山神会長の健康志向を継承するようなラーメン店は、ロハスな湘南に定着していくかもしれない。一方、奇をてらった「変わりダネ」というスタンスならば、飽きと共に遠ざけられてしまうだろう。鎌倉市など藤沢市以外にも広がってきた「牛乳ラーメン」。そのパンチは、ボディーにどう響いていくのだろう、今後のラウンドを見守っていきたい。
◆しろくま食堂
住所/神奈川県藤沢市辻堂元町1-3-25
電話番号/0466-37-0802
営業時間/11:30~14:30 17:30~翌5:00(火~土)
11:30~22:00(日)
◆協栄山神ボクシングジム
住所/神奈川県藤沢市西富1-3-16
電話番号/0466-26-4563
練習時間/PM1:00~PM9:00(月~土)
PM1:00~PM3:00(日・祝)
※本記事は2013年2月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。