関東一円からオファーも「未定」を強調

では、実際、横浜アンパンマンミュージアムは現状をどう捉えているのか。「横浜アンパンマンこどもミュージアム&モール」を運営する株式会社ACM(東京都千代田区)に聞いた。

ACMによると、2007(平成19)年のオープン時は全国展開を想定していなかったという。しかし、その人気から2010(平成22)年に名古屋(所在地は三重県桑名市)、2011(平成23)年に仙台、2013(平成25)年に神戸、2014年に福岡と立て続けにオープン。現在は全国5都市で展開している。

関東には横浜しかなく、全施設の中で集客もダントツ。このため、現在も東京・お台場や、さいたま市大宮など関東近隣を中心に出店のオファーが絶えないという。

ACMは「ミュージアム事業自体は継続するという前提で動いている。これまでやらせてもらった横浜という場所に愛着はある」と回答。2017年の現施設の契約終了までに、恒久施設としての新しいミュージアムを建設する方針で検討していることを明かした。

しかし、詳細については、「横浜市から継続してほしいという旨のお話はいただいているが、横浜で継続するのか、それ以外の場所で新規オープンさせるのかも含め検討している段階」と話すにとどまった。
また、自社で土地を取得し、新たな施設を建設するなどのビジョンや具体的なスケジュールについても「未定」とした。

 

市も、みなとみらいでの継続を希望している?

このことについて、市みなとみらい21推進課は、「アンパンマンミュージアムは、みなとみらいのにぎわいの創造にとって貴重な施設。横浜に残っていただけるのであれば、ぜひそのようにしてほしい」との見解を示した。

 

取材を終えて

もはや、みなとみらい地区屈指の観光スポットとなった「横浜アンパンマンこどもミュージアム&モール」。

みなとみらい地区はマンション開発が進み、今後も子どもの人口増加が見込まれていることもあって、今以上に来場者は増えるのではないだろうか。

これほどまでに長く愛されるキャラクターと身近に接することができる施設が横浜にあるというのは喜ばしいことである。

関係者との調整はあるだろうが、願わくば横浜で、しかも今の場所からさほど離れず「みなとみらいに行けばアンパンマンに会える」というような形になると喜ばしいような気がする。


横浜アンパンマンこどもミュージアム&モール
所在地/横浜市西区みなとみらい4-3-1
電話/045-227-8855(10:00~18:00)
営業時間/ミュージアム10:00~18:00(最終入館17:00)、ショッピングモール10:00~19:00、アンパンマン&ペコズキッチン10:00~20:00(ラストオーダー19:00)
定休日/元日
入館料/1500円(1歳以上、税込)

※本記事は2014年9月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。

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