上方の人気落語家・桂雀々が独演会「師走まつり」を12月10日(水)、東京・北沢タウンホールで開催。夜公演が完売したため、昼公演も追加、夜と趣向を変えた会を催す。独演会に向けて雀々に話を聞いた。
ぴあカードpresents 桂雀々独演会「師走まつり」。チケット情報
3年前から東京にも拠点をおき、関西のみならず全国で精力的に公演活動を続ける雀々。東京の高座では「間とテンポ」に気をつけていると話す。「最近気づいたんですが、東京のお客さんは関西と違って、わーとしゃべってもついていかれない。画を想像するのに少し時間がかかるんでしょうね」「それと、僕はライブは催眠術のようなものと思っているんですが、都内のお客さんは催眠術をかけにくい。だからテンポに気をつけて、十分間をとって話す。すると、じわじわっと笑いが広がって、最後にドーンとくる。『早よして』って焦れるんですけど、はまるとたまりませんね」
夜公演で高座にかけるのは「大人も子どもも楽しめる噺」という2席。がまの油売りの口上が楽しい『がまの油』と、眠っている鷺を素手でとろうとする男の話『鷺とり』。『がまの油』は「僕は最初子どもには受けないと思ってたんです。5分以上の長口上があるので。でも、子どもたちは口上をぽかんとして見てるんですけど、わからんなりに一生懸命聞いてくれる。すると、その後、酔っ払ってからの口上にギャグがいっぱい入っているんで、そのギャップでどーんとはじける」という自信の一席。「『鷺とり』は、要は民話の『かもとりごんべえ』ですね。動きがあって楽しいと思います。帯に鷺の首をひっぱって挟む。帯の下に足があるのも完璧に見せてあげないといけない」と雀々。まんまとたくさんの鷺をつかまえたはずが、やがて鷺が目を覚ました。あわれ男は……というナンセンスなギャグ満載の一席だ。
今回はシークレットゲストも登場。「30年以上のつきあい」という、あるミュージシャンが出演するという。「1999年に東京で初めて自分の会をやったときにも出てもらいました。着物を着せて、ギター持って対談形式で。掛け合いしながら、最後には無理くり歌わせた。今回も歌ってもらいます」と雀々。当日はあのミュージシャンの生歌を聞けるチャンスだ。
ぴあカードpresents 桂雀々独演会「師走まつり」。は12月10日(水)午後2時開演。チケット発売中。