――25日に全国流通される『HARD CORE REVERIE』ですが、レコーディングではMORRIEさんは青木さんに対して何かリクエストしたんですか?
MORRIE:とにかくおまかせですよ。よっぽど方向性が違うかなというときは、ちょっと言うくらいで。「絶対にこうしてくれ」ということは無かったです。やる前から彼が凄いのはわかっていたので、何やってくれてもいいんですけどね(笑)。
さっき言ったように「いかに弾かないか」って言ったでしょ? でしゃばりなわけではないんですけど、絶対に自分の音が響かざるを得ない。
青木くんは僕からしたらアーティストなんです。彼の場合、「ギターが上手い」で終わらないんですよ。ギターの向こうに何かあるんですよ。言い方がすごく難しいんですけど、それが僕の考えるある種のアーティストの条件で。それを感じるんで。だから彼は「取り扱い注意」なんです。
彼は絵も描きますけど、音楽や絵以前の、根本的な何かの表現をやるために生まれてきたような人で。もう一回言いますけど、「取り扱い注意」なんです(笑)。
青木:(笑)。
――レコーディングは日本で?
MORRIE:そうですね、NYでちょっと歌ったりヴァイオリン入れたりしましたけど。だいたい日本です。
青木:試行錯誤で色々実験させていただいたし、面白かったですよ。
――例えば
青木:何か弾いてみて?と言われることには「答え」が無いわけですから。思いつくままに色々やると。そういう何か、神がかった一瞬みたいなタイミングがあって。それを感じてくれたかなと思ってMORRIEさんを見ると、気づいてくれてるんですよね。
MORRIE:例えば単調なリフを弾いて貰っても、一音一音がアドリブっぽいんですよ。普通のフレーズを反復しても反復じゃないというか。インプロヴィゼーション(即興)をやってる感覚なんです。すべてが活き活きとしているというか。
青木:今その反復してる感じという話を聞いて、ゾッとしたんです。それは僕もいつも弾いてて感じてます。フレーズを繰り返してるという気持ちはあんまりないです。
MORRIE:常人と違うんですよ。僕はギターはたいしたことないんですけど、反復のアルペジオなんか弾いてても、反復なんです。ヘタしたら「(PCを使って)貼っちゃおうかな」なんてね(笑)。
――コピー&ペーストで(苦笑)。