20年ぶりのソロアルバム『HARD CORE REVERIE』をリリースしたMORRIE。今回は2012年にソロワークを再開した時からギターをつとめている青木裕(unkie・downy)との対談です。ここだけでしか聞けないレアな話もあるかも?
MORRIE:今日の対談は「青木を抉る」って方向性で。
青木:なんですかそれは(笑)。
――MORRIEさんが2012年にソロ活動を再開されてから、青木さんはずっと一緒にやってらっしゃいますよね。
MORRIE:ずっと一緒ですよ、回数はそんなにやっていないですけどね。
――アオキさんにオファーをした理由を聞かせてください。
MORRIE:かいつまんで言うと、unkie(06年に結成されたインストゥルメンタルバンド。メンバーは青木裕・TOKIE・城戸紘志)というバンドがあって、…まだ続いてるよね?
青木:はい、もちろん(笑)。
MORRIE:僕はTOKIEちゃんのことは以前からよく知っているんですけど、彼女がunkieというバンドでCDを出したというんで、聴いてみたら「かっこええな」と。それでライブも観にいって、青木くんのことは「この男は只者じゃないな」とずっと思っていたんです。
ただunkieはインストゥルメンタルだし、あんまり「本能」って言葉は使いたくないんですけど、僕から見たこの人のギターは「感覚」や「本能」「衝動」と直結しているんですよ。そこがとにかく一番印象的だったんです。
それで2年ちょっと前にソロをやり始めようという時に、青木くんのことが真っ先に浮かんだんですよ。ところがですねえ、僕のソロはまあ普通のコード進行だし、普通の曲じゃないですか?
――…普通といいますと?
MORRIE:普通の基準も人によって違いますけど。別にアヴァンギャルドをやっているわけじゃないですし、奇をてらってるわけでも僕的には無いですし。いわゆる「世間の普通」をやっているわけでもないですけど。
downy とunkieもスタイルが違うし、青木くんはいわゆる「普通のギター」を弾くのかな?と思って、青木くんにダメ元で頼んだんです。unkieのライブ終 わった後に楽屋で「青木くんちょっと、僕のソロでギター弾いてくれる? 興味あるかな?」みたいな。そしたら「やってもええよ」みたいな感じで(笑)。
青木:そんな上からの言い方はしてないですよ(笑)。「やらせてください」って、二つ返事ですよ。
MORRIE:そういう経緯です。
青木:でも今「downyもunkieも全然スタイルが違う」って仰っていたように、それは自分でも意識しているんですよね。なのでMORRIEさんとい う新しいスタイルにすごく興味があったし。自分を抉りだすじゃないけれど、新しい自分を当てはめてみたいなというのはあったんですよね。