橋本将生(C)「ひと夏の共犯者」製作委員会

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)が毎週金曜深夜24時12分~放送中だ。本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活を送るうちに、彼女の中にもう1つの人格・“眞希”がいることに気が付き、「最愛の推しは、殺人犯かもしれない」という疑念を持ちながらも、全てをささげ“共犯”となる道を選ぶ逃避行ラブサスペンス。


 本作が連続ドラマ初出演・初主演作であり、主人公の岩井巧巳役に挑戦している橋本が、演技への向き合い方や自身が推しているもの、メンバーの菊池風磨からもらったアドバイスなどを語ってくれた。


-橋本さんは本作が連続ドラマ初出演&初主演作となりますが、主人公の岩井巧巳役を演じていて、どのような楽しさや難しさがありますか。


 僕と巧巳は重なる部分が多くて、どこか不安げで頼りない感じや自分が決めたことに対して真っすぐな気持ちで向き合うところが似ているなと感じています。最初に台本を読んだときに巧巳に共感して愛着が湧いたので、今役の中で巧巳として生きていることがうれしいですし、その一方で、巧巳はやはり僕自身ではないので、巧巳ならどのように考えて行動するかな? と一つ一つ考えることに難しさも感じています。


-本作のプロデューサーの方が橋本さんに対して「曇りのない真っすぐなまなざしが主人公・岩井巧巳と重なる」という印象を持ったとコメントされていました。


 僕は普段、まばたきが多いタイプで、演じるときはまばたきを抑えるように意識しているので、その部分が“曇りのないまなざし”になっているのかなと思います(笑)。巧巳を演じるときは、とくに細かい目線の動きを意識しながら演技をしています。


-橋本さんは撮影現場に台本を持ち込まれていないと聞きました。バラエティー番組のお仕事などもあってお忙しい中、せりふはいつ覚えているのでしょうか。


 この作品が決まったときに、メンバーの菊池風磨くんから「撮影現場では台本を開くなよ」というアドバイスをいただいたんです。その言葉を守って、せりふは家で覚えるようにしていて。現場には台本はお守りとして持って行きますが、車の中に置いてあるので、一度も開いていません。


-ヒロインの恒松祐里さんと共演された印象を教えてください。


 恒松さんは演技が本当にお上手なので、少しでも盗めるように日々勉強させていただいています。お会いする前から笑顔がすてきで元気な方というイメージがあったのですが、実際にお会いしてもすごく元気な方で、扇風機に向かって「ワーッ」と言って声が変わるのを楽しんでいたり(笑)、恒松さんがいらっしゃると現場が明るくなるので感謝しています。最近の作品では『ガンニバル シーズン2』(ディズニープラス)のお芝居もすてきだなと思っていました。

-恒松さんが演じるピュアで心優しい澪と、どこかあやしげな魅力を持つ冷静でクールな眞希、この2つの人格の女性のうち、橋本さんはどちらに引かれますか?


 どっちだろう、ちょっと考えてもいいですか……!? うーん……どちらも魅力的です(笑)。


-巧巳は「愛する人のために自分も共犯者になる」という選択をしますが、その心理はどのように理解して演じていますか。


 巧巳のその心理は半分は理解できます。人間は絶対にどこか汚い部分があって、それを表に出すか出さないかの違いだと思うのですが、大切な人がこの物語のような状況になったときに理性が働くのか、それとも自分の気持ちが勝つのかという部分だと思うので。巧巳のその気持ちは理解できますし、「大切な人を守りたい」という気持ちが巧巳の1番の原動力になっているのかなと思いながら演じています。


-橋本さん自身も「大切な人を守りたい」という気持ちがありますか。


 僕の周りには家族や友達などの支えてくれる人がいて、その人たちが危険な目に遭うようなことがあれば親身になって支えたり守ったりしたいと思うので、巧巳の愛する人を守りたいという気持ちは共感できます。


-劇中では、橋本さん演じる巧巳が推しのアイドルと一緒に暮らしますが、橋本さんが最近推しているものは?


 僕は“サウナ推し”です。ドラマの撮影が終わったあとによくサウナに通っているのですが、疲れが取れて眠りが深くなって、すごくいいんですよね。一度、家に帰ってソファーに座ってしまうとシャワーをするのが面倒だなと思ってしまうタイプなので、仕事終わりに直行すると楽ですし、サウナはめちゃめちゃ推しています。


-最後に橋本さんが考える本作の魅力を教えてください。


 夏をテーマにした作品なので、“僕たちの青春の夏休み”という雰囲気から一転してサスペンスに変わる瞬間があったり、人間の汚い部分が見えたりするのですが、そこが綺麗なグラデーションになって描かれているところが魅力だと思います。


(取材・文/小宮山あきの)