ポイント2 住宅ローンの金利は最低水準に 家を買うチャンスか?

2014年秋は、いわゆる異次元の金融緩和政策が打ち出され、国内の長期金利が史上最低水準まで低下しています。その影響で株価が再び上がりだし、大きく円安に振れているわけですが、もうひとつ、私たちの家計にも影響が出ている分野がひとつあります。それは住宅ローンの金利です。

住宅ローンを検討するとき、長期固定で返済ができるフラット35(住宅金融支援機構)というローンがあります。銀行等を通じて契約するのですが、最低金利は2015年1月まで6カ月続けて下がり、過去最低水準に達しています。年1.5%を切っているところもあるほどです。

金利というのは無視できない要素です。3000万円のローンを35年で返すとき、金利が年1.5%だと毎月9.2万円、総額3860万円の返済になります。これがもし、年3%だと毎月11.5万円、総額4850万円の返済まで跳ね上がります。同じ物件を買うのに1000万円差がつく可能性があるわけです。低金利でお金を借りることができるのは大きなチャンスなのです。

さすがにこのレベルの低金利が5年後や10年後に続くとは考えにくく、これ以上大きく下がることも考えにくい水準になっています。

もし「そろそろ家を買おうかな」と考えている人は今年本気になって情報収集してみたほうがいいかもしれません。(ただし頭金ゼロで家を買うことはやめましょう)

 

ポイント3 お給料アップの可能性もじわり高まる?

2014年、給料が増えたりボーナスが増えた、という人は多かったと思います。これは景気回復を受けて賃上げやベースアップを行う企業が増えたからです。

経済産業省の調査では、大企業は9割が、中小企業でも6割以上が賃上げをしたとみられています。

ポイント1で紹介した物価の上昇があれば、その分お給料も増えないと困ります。昨年は消費税も引き上げられましたので3%相当分も引き上げてくれないと困るところです。

まず、昨年賃上げをしなかった会社が、今年賃上げに踏み切る可能性があります。また、昨年に続いて業績が良かった会社は賃上げも連続して行う可能性があります。

給与がアップするのは一般的には4月(会社の新年度スタートの月)です。自分の働いている会社の給料はアップするかどうか、今年の春は要注目のポイントになります。

また、業績が好調であった場合はボーナスに反映する会社も多く、夏のボーナスや冬のボーナスについても注目です。

このとき、増えた年収をぱっと散財してしまってはいけません。普通に暮らしていても物価上昇分で相殺されてしまうかもしれません。また、増えた年収の一部は将来のニーズ(家を買うとか、結婚予算など)に備えて貯めておくなど有意義に使いたいところです。