「子どもが生まれてから夫とは育児や家事のことで衝突が増えて、ストレスから早々に寝室を分けることになりました。

それでも、一緒に寝ないだけで会話はするしご飯も一緒に食べるし、仲がいいとは言えないけどまだ夫婦としての関わりはありましたね。

あるとき、繁忙期でどうしても休日出勤せざるを得なくなり、夫に子どものことをお願いしたら『俺だって疲れているのに』とため息をつかれ、そこから喧嘩。

『共働きなら、こんなときは支え合うのが家族では』と言ったら『母親なんだから家庭を優先するべきだろう』と返されて、もう駄目だと思いましたね……。

腹がたったので、そのときは実家の母親に娘を預けて夫は無視。そこから完全に家庭内別居になりました。

もともと育児にほとんど関わっておらず園の送迎すらしない夫で、娘とふたりで過ごすことに何の問題もありません。

食事も自分と娘の分だけ、洗濯は一応するけど夫のものは畳んでリビングに放置する生活で、夫は残業を増やしたのか帰宅する時間は遅くなりました。

先日びっくりしたのが、『会社でもらった』とお土産をくれたこと。

今までは自分が食べた残りをこっちに持ってくるような人だったのに、有名な高級和菓子を未開封で渡してくることに、どんな心境の変化があったのかと考えました。

客観的に見ればあとは離婚するだけのような状態で、さすがに焦ったのかもしれません。

お礼を言って受け取り、そのときは娘と3人で食べて、久しぶりに会話しました。

娘は一応夫と接触はしているので機嫌が悪いこともなく、ふたりで折り紙なんかをするのを見ると、これが普通の家族のはず、とも改めて思います。

それからはまた家庭内別居の状態に戻っていますが、夫にこんな変化が続くようなら、私のほうももう少し歩み寄る必要があると、考えています」(30代/セールス)

家族を大切に思わないから、もらったものを「先に自分が食べて残りを渡す」ようなことができるわけで、そんな夫が家庭内別居を始めてから変わったのを見ても、なかなか前向きな理由は考えづらいもの。

家族と一緒に、を本当に求めていれば、この後もみんなで楽しめる場面を作ろうとするはずです。

そのときに自分はどうするべきか、今のうちから考えておくのが正解ですね。

完全な拒絶ではなく歩み寄る余地を自分に残しておくのも、賢い選択といえます。