「いま住んでいる町で出会った元妻とは、偶然ですが地元が同じです。
離婚したのは一年ほど前、子どもが県外で就職して落ち着いた生活の報告が続いている頃でした。
離婚の原因は、仮面夫婦と言われたらそうなのですが、仕事ばかりであまり家庭を顧みなかった自分にあると思っています。
元妻は以前から地元の実家に帰りたがっていて、自分と離婚して戻るつもりだろうなとは感じていましたが、そうなりました。
お互いに50代になったばかりで、今さら出戻りと言われることもないだろうくらいにしか思っていなかったのですが、ある日母親から電話があって、元妻が私に暴力を振るわれていたと話していると聞きました。
実際はどうなのと訊かれて『手をあげたことはない』ときっぱり答えましたが、本当に手を出したことは一度もなく、なぜ元妻がそんなことを言うのか、理解に苦しみましたね。
実家に迷惑をかけているのかと思い謝りましたが、
『本当にやっていないのなら、こっちも嘘をつかれているとはっきり言えるから』
と母親は怒っていて、狭い町でおかしな噂が流れていることに疲れていました。
結婚生活は、元妻にとって確かに幸せなものではなかったかもしれないけれど、貶められるのはさすがに我慢できなくて、一度電話をかけたのですが出なかったですね。
今までの不満をこんな形で発散するのかと思うと、元妻への嫌悪もありますがとにかく両親に申し訳ないです」(50代/人事)
離婚後に、元配偶者が周囲に何を言うかは、こちらではコントロールができません。
それはお互いさまだとしても、嘘を吹聴されていい気分がするはずがなく、まして親の耳に届くとなると怒りが湧くのは当然です。
ふたりの地元であれば離婚の事情を尋ねる人もいるかもしれませんが、プライバシーは当然に存在して、互いに尊重されるべき。
ご両親が毅然と対応してくれるのが幸いであっても、自分の口からも事実を説明する姿勢が必要かと思います。


























