「さわる」を通して誰もが楽しめるミュージアムを考える

浜松科学館は、2026年3月20日(金)~5月10日(日)まで、春の特別展「ユニバーサル・ミュージアム “みる”がひろがる みらいーら」を開催します。本展は、国立民族学博物館 教授の広瀬浩二郎氏※1の監修する、「さわる」アート作品の体験を通して、視覚偏重になりがちなミュージアム、そして社会の再考を問いかける展示会です。これまでに九州~西日本の美術館・博物館等で同展が開催され、中部(東日本)かつ科学館では初開催となります。

浜松科学館では、2025年度から施行する第三次中期計画において、ビジョンのひとつに「DE&I※2」を掲げています。このことを実現していくためのひとつの機会に、本展がなれることを企図しました。目で見るだけではない「みる」の捉え方が広がっていく場になればと考えています。





※1:広瀬 浩二郎(ひろせ こうじろう)
国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 教授。総合研究大学院大学 人類文化研究コース教授。自称「座頭市流フィールドワーカー」、または「琵琶を持たない琵琶法師」。1967年、東京都生まれ。13歳の時に失明。筑波大学附属盲学校から京都大学に進学。2000年、同大学院にて文学博士号取得。専門は日本宗教史、触文化論。「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。2021年9月~11月、国立民族学博物館において特別展「ユニバーサル・ミュージアム-さわる!“触”の大博覧会」を担当した(本展は現在、各地に巡回中)。最新刊の『ユニバーサル・ミュージアムから人類の未来へ-「目に見えないもの」の精神史』(雄山閣)など、著書多数。2023年12月には「令和5年度文化庁長官表彰」を受ける。

※2:DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)
多様性(ダイバーシティ)、包括性(インクルージョン)に、エクイティ(公正性)を加えた概念。多様性を認め、それぞれの属性や状況(年齢、性別、文化、国籍、民族性、宗教、障害、階級、収入等)による機会取得の不都合がないこと(公正であること)を目指す考え方。

1.会場・作品
浜松科学館ホールをメイン会場に、常設展の一部(1F・M2F)にも作品を展示します。
ホール内は暗いエリア・明るいエリアに二分され、それぞれで異なる「さわる」体験をいただけます。0~4の5つのセクション別に、これまでの会場で展示されてきた作品約50点を浜松で再編集して展示。いずれも「触って感じる」ことのできるアート作品です。


島田清徳「境界 division-H-2026」

田代雄一「動物彫刻」


片山博詞「アリア」

わらべ館(制作:若林孝典)「触察玩具・からくりの機素」


株式会社三木製作所「さわれる立体地図」

桑田知明「さわれないものをさわる-ポップアップ絵本」

◼︎出展作家
株式会社ミライセンス/冨長敦也/わたる(石川智弥+古屋祥子)/片山博詞/株式会社三木製作所/北川太郎/松井利夫/戸坂明日香/前川紘士/宮本ルリ子/高見直宏/堀江武史/ユニバーサル・ミュージアム研究会+滋賀県立陶芸の森/島田清徳/守屋誠太郎/大塚オーミ陶業/田代雄一/岡本高幸/渡辺泰幸/日本点字図書館/芦屋大学/桑田知明/真下弥生/中村宏/広瀬浩二郎/わらべ館(制作:若林孝典)/国内の各出版社/株式会社ゼネラルアサヒ
◼︎大阪・関西万博で出展「ふしぎな石ころ」の体験
2025年 大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「Better Co-Being(通称:ベタコ)」で話題となった「ふしぎな石ころ(ユニバーサルハプティクスデバイス“echorb”)」が浜松科学館にやってきます。最先端の科学技術が生み出す、ぶるぶる、つるつる。触れて、感じて、だれかと分かち合う。心で触れるふしぎな体験を感じてみてください。(提供:株式会社ミライセンス)






2.館内関連企画
会期中、館内で関連企画を開催します。広瀬氏によるギャラリートークのほか、出展アーティストによるワークショップ、一部館内プログラムへの展開(サイエンスショー、展示ツアー)等を行います


3.市内文化施設との連携
浜松市内の5つの文化施設と連携し、会期中、本展の趣旨に関連した取り組みを各所で行います。地域において、さまざまな「みる」の広がりが感じられることを意図しています。


4.オリジナルグッズ・関連商品の販売
本展メインビジュアル制作をおこなうデザイナー・桑田知明氏によるオリジナルグッズ3点のほか、点字パネル制作で協力をいただいている「NPO法人六星」様から買取した商品や関連書籍等の販売を行います。

特別展オリジナルグッズ

点字ブロックキーホルダー、点字折り紙など(買取)


5.監修・広瀬氏のコメント
未来は誰も見ることができない。だからこそ僕たちは手を伸ばし、足を踏み出して、全 身で未来へ突き進む。人類は多様な手段を駆使して実験・体験を積み重ねてきた。そん な豊かな「験」が「見」に限定されるようになったのはいつ、なぜなのだろうか。科学 とは、見えないものを見えるようにすること。でも、どんなに科学が進歩しても、見え ないものがあることを忘れてはなるまい。科学館は「見学」するだけの施設ではない。 多彩な物・者との対話を通して、十人十色の「験」を楽しもう。触れてみる・調べてみ る・話してみる・歩いてみる・繋げてみる。僕たちの「実体験」を育む「みる」の連鎖 がひろがる。浜とは海と陸が出合う共生の場。海と陸が接触し、触発が生まれる。松と は永遠の命、生命力の象徴。科学館ならではの「ユニバーサル」の松明を高らかに掲げ よう。浜松から世界へ、僕たちの不可視の未来が動き始める!



広瀬浩二郎 氏


6. 内覧会及び「触覚文化コンソーシアム」シンポジウムのご案内
下記日程にて、プレス・関係者様向けの内覧会を開催します。また、関連イベントとして「触覚文化コンソーシアム キックオフ・シンポジウム」を開催いたします。ぜひお越しくださいますよう、お願い申し上げます。
◼︎春の特別展「ユニバーサル・ミュージアム」内覧会
日時:2026年3月19日(木) 14:00~17:00(時間内で自由にお越しください)
◼︎触覚文化コンソーシアム キックオフ・シンポジウム


7. 概要


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プレスリリース(PDF)
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8. お問い合わせ先
本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。
浜松科学館 PRチーム(加藤、鎌田)
Tel:053-454-0178 E-mail:pr@mirai-ra.jp




浜松科学館
浜松科学館は、青少年の「科学する心」を育む場として、1986年5月1日に開館しました。ドーム径20mの大型プラネタリウムと体験型の展示が話題となり、市民に親しまれてきました。
建物は仙田満氏による設計で、全体で「遊環構造」が意識されていることに加え、カラフルな配管等で、建築設備が学べる意匠が施されています。周囲にはサイエンスパークと自然観察園を合わせて約4,700平方メートル の敷地を有しています。
また、「ものづくりのまち・浜松」を代表する複数の地元企業から常設展への協力を得ており、各社から寄託された実物資料を保管および展示していきました。2015年には、その前年にノーベル物理学賞を受賞した天野浩(浜松市出身)が名誉館長に就任し、常設展の中に受賞を記念する展示も設けられています。
2019年に常設展が全面的に更新され、設備の長寿命化も図られました。展示更新後は、コミュニケーションを重視する学びの場の再構築を進めており、大規模なサイエンスショーや体験性の高いワークショップ、全編ライブ解説のプラネタリウム投映が人気を集めています。
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