肉食男子に始まり、土木系女子・弁当男子・腐女子など…。
ひとの性格・素性・趣向タイプを分類(カテゴライズ)し、名付けることが数年前から流行っていますよね。
そんな様々な「カテゴライズ単語」が世に出て、どんどんそれが細分化されていますが、どうしてひとはこんなにも、ひとをカテゴライズしたがるのでしょうか。
1. 話題に挙げやすくなるから
人のことをどのように思っているか話すことは、ある種勇気のいることです。
この部分に触れていいのかなと懸念してしまうことが多いかと思いますが、それを既に出ているキャッチーな単語で形容することによって、「皆この単語を使ってひとのことを言っているし、自分も言いよね。」と安心できるのです。
そして、既成単語を使うことで「ただ当てはめているだけで、自分の意見があたかも入っていないような感じ」を演出できるのです。
カテゴライズ単語は、ひとの性格・素性・趣向を話題に挙げてもよいという勝手な心の免罪符でもあります。
また、年代に関係なく○○男子・△△女子という単語が使われることが多いです。
30代・40代に対してもこの○○男子・△△女子が使用されることが多く、40代男性に「肉食男子だ!」などと言っているのを目の当たりにすると、違和感があるかと思います。
なぜそのようなことが起きるかというと、「○○男子」という単語を使いポップなイメージにすることで、その人をキャラクター化しやすく、生身の人間に対しての批評ではないように思うことができるのです。
「40代男性」という生身の人間を批評するのは勇気がいるから、多少違和感があっても「肉食男子」などとカテゴライズ単語を当てはめ、批評するハードルを下げているのです。
2. 相手を理解できない不安を解消するため
相手の素性がわからないまま会話することを、ひとは極端に不安がります。
例えば、「私の知り合いも今日のご飯に来るんだけど、いい?」なんて言われれば「何歳?職業は?」とまず聞くように。
年齢や職業以外に、会わないとわからないことの方が多いのに、会う前にまず素性を聞いてしまいます。
それは、少しでも相手のことを理解したいがため。コミュニケーションがきちんと取れるかという不安を少しでも解消するため。
お弁当男子も、サブカル系女子も、肉食系男子だって、きっとみんな不安なんです。