外科的治療後の頭部保護と形状誘導を支える体制を整備し、病的頭蓋変形に対する専門的診療導線を強化

 株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃、以下当社)は、熊本市立熊本市民病院(以下、熊本市民病院)において、頭蓋縫合早期癒合症等の病的頭蓋変形に対する縫合切除術後の「術後ヘルメット治療」が開始されたことをお知らせします。
 本取り組みにより、乳児の術後の頭部保護に配慮しつつ、成長に合わせた頭蓋形態の管理(形状誘導)を行う低侵襲治療が同院で提供される体制が整います。

│背景とまとめ:病的頭蓋変形を含む鑑別と、術後管理まで見据えた治療体制の重要性

 赤ちゃんの頭のかたちの変形には、向き癖等が主な要因となる位置的頭蓋変形と、外科的治療を要する病的頭蓋変形(頭蓋縫合早期癒合症等)があります。治療方針は、診察に加え必要に応じた画像検査等も踏まえて原因を鑑別し、患児の月齢や発達段階、症状の程度を総合的に判断したうえで決定されます。とりわけ病的頭蓋変形が疑われる場合には、専門的な評価に基づき適切な診療導線へつなぐことが重要です。
 近年、ヘルメット治療が広く知られるようになる一方で、医療機関の体制や評価方法はさまざまであり、保護者が受診先や治療方針に迷う場面も少なくありません。当社が提携する大学病院やこども病院等の専門医療機関には、他院での治療後にセカンドオピニオンを希望される患者様が来院されるケースもみられます。こうした現状を踏まえ、鑑別を含む適正な頭蓋健診と、必要に応じた外科的治療、さらに術後管理までを見据えた診療体制の整備が求められています。
 熊本市民病院で術後ヘルメット治療が開始されることで、病的頭蓋変形に対する外科的治療後の頭部保護に配慮しつつ、成長に合わせた頭蓋形態の管理(形状誘導)を行う選択肢が地域の中核医療機関で提供される体制が整います。当社は、医師の治療方針に基づき、術後管理が円滑に行われるよう医療機関と連携しながら支援してまいります。

│病的頭蓋変形における診療のポイント:鑑別、外科的治療、術後管理

- 適正な頭蓋健診(鑑別を含む評価)医師の診察に加え、必要に応じた検査を踏まえて、位置的頭蓋変形と病的頭蓋変形の鑑別を含む評価を行います。早期に専門的評価へつなぐことで、適切な治療選択の検討が可能になります。

- 外科的治療(症例に応じた治療計画)
病的頭蓋変形では、症例に応じた治療計画に基づき外科的治療が選択される場合があります。治療方針は個別に判断され、術後の管理も含めた継続的なフォローが重要となります。また、月齢が低い時期には、術後の頭蓋形状をヘルメットで段階的に管理(形状誘導)できることを前提に、内視鏡下縫合切除術と当社製頭蓋矯正ヘルメットを組み合わせた治療計画が検討されることがあります。術後に当社製ヘルメットを用いて成長に合わせた形状管理を行うことで、頭蓋形成のプロセスを補助できるため、症例によっては、低侵襲な内視鏡下手術を選択肢として取り得る点が特長です。治療の適応や方法は医師が個別に判断しますが、手術と術後管理を一体で設計できる治療選択肢の一つとして位置付けられています。

- 術後管理(頭部保護と形状誘導の両立)術後ヘルメット治療は、術後の創部保護に配慮しながら、成長に合わせた頭蓋形態の管理(形状誘導)を補助することを目的に運用されます。治療中は、定期的な診察・評価と、患児の状態に応じた調整等が行われ、治療期間を通じた継続的なフォローが求められます。


│当社製オーダーメイドヘルメットの特長:個別状態に合わせた設計と運用支援

- 個別状態に合わせた設計(3D計測等を活用)
3Dスキャン等により頭蓋形状を把握し、患児ごとの状態に合わせたオーダーメイド設計で製作します。術後の状態に配慮した設計・調整が可能となるよう、医師の治療方針のもと運用されます。

- 装着を前提とした設計
装着期間中の運用を想定し、軽量性や通気性にも配慮した設計を採用しています(製品仕様の範囲で記載)。

- 治療期間を通じた支援
医療機関と連携し、治療期間中の経過に応じた調整等の支援を行い、運用が円滑に進むようサポートします。


│熊本市民病院における取り組み:手術から術後管理までの一貫した診療導線





 熊本市民病院は、熊本市東区東町に位置し、許可病床数388床(一般病床380床、感染症病床8床)を有する急性期病院です。小児・周産期医療部門として新生児内科、小児科、小児外科、産科等を含む診療体制を備え、総合周産期母子医療センターとしてNICU18床、産科病床26床を有しています。
また、同院は地域医療の中核としての役割を担い、2024年10月には地域医療支援病院の承認を受けています。
 本取り組みでは、脳神経外科医による診療のもと、外科的治療後の術後管理としてヘルメット治療を組み合わせ、手術から術後の形状管理までを見据えた診療導線の整備を進めます。当社は、医師の治療方針に基づき、当社製の頭蓋矯正用ヘルメットを用いた術後管理が円滑に行われるよう、医療機関と連携しながら支援します。
 また、本治療に携わる医師は、当社主催で一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構が認定する「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」にも参加し、乳幼児の位置的頭蓋変形と病的頭蓋変形の鑑別を含む評価や、ヘルメット治療の適正な運用に関する知見を共有しています。こうした学びの機会も生かしながら、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の提供体制の整備に取り組んでいます。
参考:一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構
第7回位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会の開催報告:赤ちゃんの頭のゆがみ、適正診療の「標準化」へ 医師・助産師・弁護士・シンガポールの専門医が東京に集結

│熊本市民病院 担当医コメント



脳神経外科 部長 田尻征治先生



【略歴】
1997年 香川大学 医学部 卒業
1997年 熊本大学医学部附属病院研修医
1998年 済生会熊本病院脳卒中センター
2000年 熊本大学病院集中治療部(ICU)
2005年 熊本大学大学院卒業 分子遺伝学 医学博士取得
2005年 熊本労災病院脳神経外科
2008年 宮崎県立延岡病院脳神経外科医長
2011年 熊本市民病院 脳神経外科 医長
2017年 熊本赤十字病院 第一脳神経外科 副部長
2019年 水俣総合医療センター 脳神経外科部長、脳神経センター長
2022年 熊本市民病院 脳神経外科 部長

【資格】
日本脳神経外科学会 専門医・指導医
日本神経内視鏡学会 技術認定医
日本脳卒中学会 評議員・指導医・専門医
日本脳卒中の外科学会 技術認定医
日本小児神経外科学会 認定医
厚生労働省医政局長認定 臨床研修指導医
厚生労働省認定 認知症サポート医
全日本軟式野球連盟公認学童コーチ

これまで、当院では頭蓋骨縫合早期癒合症に対しては、頭蓋骨をいくつかのパーツに分解して入れ替える、いわゆる「トータルリモデリング手術」を行ってきました。今回、当院でも頭蓋形状誘導ヘルメットを使用する事ができるようになったため、生後約6ヶ月未満の頭蓋骨縫合早期癒合症に対しては、縫合切除術と術後の頭蓋形状誘導ヘルメット療法を組み合わせる方法に変更しました。これにより手術時間の短縮や出血量低減、仰臥位手術が可能になるなど、患者さんへの負担は大きく減少することができました。この方法は、生後約6ヶ月未満の骨がまだ柔らかい期間に有効であり、あらためて、病的頭蓋変形の早期発見・早期治療の重要性を認識しています。今後、熊本県での啓蒙活動などにつなげていきたいと考えています。


│今後の展望:専門的診療導線の整備と、適正な頭蓋健診・治療の質向上へ

 当社は、医療機器の開発・製造・提供に加え、適正な頭蓋健診と適正なヘルメット治療の標準化・均てん化に資する学術的知見の蓄積と共有を重要な取り組みと位置付けています。大学病院や小児医療センター等の専門医療機関との連携を通じて、病的頭蓋変形を含む鑑別を踏まえた診療導線の整備と、術後管理を含めた治療の質向上に貢献してまいります。
 なお、同院の位置的頭蓋変形(向き癖等に伴う頭のかたちの変化)への対応についても、「適正な頭蓋健診」の重要性が広く共有され、鑑別を踏まえた治療選択がより丁寧に行われる環境づくりが進むことを重視しています。今後、当社製品を用いた位置的頭蓋変形治療の相談が増加するなど臨床現場のニーズが高まる場合には、当社としても医療機関の方針や医師の判断を踏まえ、治療に関する情報提供や運用に関する支援を通じて、適正な診療導線の整備に寄与してまいります。
 下記は当社製のヘルメットを用いて、頭蓋縫合早期癒合症を筆頭とする病的頭蓋変形に対する術後ヘルメット治療が受けられる全国の施設の一覧です。

【北海道】北海道立子ども総合医療・療育センター
【福島県】公益財団法人湯浅報恩会 寿泉堂綜合病院
【栃木県】自治医科大学とちぎ子ども医療センター
【群馬県】群馬大学医学部附属病院
【東京都】慶應義塾大学病院
【東京都】順天堂大学医学部附属順天堂医院
【東京都】東京都立小児総合医療センター
【東京都】0歳からの頭のかたちクリニック東京日本橋
【東京都】0歳からの頭のかたちクリニック表参道神宮前
【神奈川県】神奈川県立こども医療センター
【富山県】富山大学附属病院
【石川県】金沢大学附属病院
【長野県】長野県立こども病院
【愛知県】ナゴヤガーデンクリニック/あいち小児保健医療総合センター
【大阪府】大阪医科薬科大学病院
【大阪府】関西医科大学附属病院
【大阪府】大阪母子医療センター
【大阪府】0歳からの頭のかたちクリニック関西
【兵庫県】兵庫県立こども病院
【奈良県】奈良県立医科大学附属病院
【鳥取県】鳥取大学医学部附属病院
【広島県】広島大学病院
【山口県】山口大学医学部附属病院
【香川県】四国こどもとおとなの医療センター
【福岡県】九州大学病院
【福岡県】産業医科大学病院
【福岡県】0歳からの頭のかたちクリニック福岡
【長崎県】長崎大学病院

 上記の各医療機関における「赤ちゃんの頭のかたち外来」の開設や当社との共同研究など、乳児の頭蓋健診や頭蓋矯正治療等に関する報道発表は以下のとおりです。


│「赤ちゃんの頭のかたち測定」アプリについて




 「赤ちゃんの頭のかたち測定」は、保護者がスマートフォンで赤ちゃんの頭頂写真を撮影し、鼻と両耳の位置を指定することで、頭のゆがみの程度や頭のかたちのバランスを簡便に確認できる当社開発のアプリです。医療診断を行うものではありませんが、家庭で頭のかたちを見守るきっかけづくりや、受診を検討する際の参考情報として活用されています。累計ダウンロード数は30万件を超えています。

アプリの詳細およびダウンロードはこちら

・App Store

・Google Play

※本アプリは医療機器ではありません。頭のゆがみに関する医学的な質問については専門医にご相談ください。

・製品情報:Qurum Fit(クルムフィット)



 株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーは、長年にわたり頭蓋形状矯正ヘルメットの製造と開発に取り組んできました。このたび、脳神経外科、小児科、新生児科、小児外科、形成外科の専門医とともに開発検討委員会を立ち上げ、共同開発を実施。その成果として誕生したのが、最先端の3Dプリンタ技術を駆使して製造された日本製ヘルメットであるクルムフィットです。東京発の下町ベンチャーとして、荒川区にある自社工場で完全自主製造をしています。
 クルムフィットは、高い通気性を備えた設計によりムレを防ぎ、快適な使用感を実現しています。ヘルメット本体だけでなくクッション部分も水洗いが可能で、衛生面にも配慮されています。赤ちゃんのために細部までこだわり抜かれたデザインと機能性が特徴で、快適さと効果を両立させた製品です。
 日本国内の信頼ある医師との共同開発によるプロダクトとそのプロダクトを用いた優れた医療サービス体制が評価され、シンガポール最大の女性・小児医療専門の公立病院であるKK Women’s and Children’s Hospitalでもクルムフィットを用いた頭蓋矯正治療が採用されています。
 当社は製品の高い品質だけでなく、治療の安全性と信頼性を確保するための体制にも注力しています。当社製品を取り扱う医師には、必ず一般社団法人日本ヘルメット治療評価認定機構認定の研修会「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」への参加をお願いしています。また、治療経験を持つ先行施設(大学病院またはこども病院)での診療への実地見学を通じて、より治療サービスに対する深い洞察を得ていただいています。ヘルメット治療導入後も継続的に研修会に参加していただくことで、最新の知識と技術を共有し続ける仕組みを整えています。
 こうした取り組みは、親御様が安心して頭蓋健診やヘルメット治療を受けられる環境を提供するため、一般社団法人日本頭蓋健診治療研究会の理事を中心とした専門医と協力して進めているものです。
 「最高の安心」をお届けするために。私たちは、ヘルメット治療の導入からその後のフォローアップまで、製品だけでなく徹底した品質管理とサポート体制を通じて赤ちゃんとそのご家族を支えています。私たちは、未来の医療を支える革新的な製品づくりを通じて、安心と健康を提供し続けてまいります。
https://babyhelmet.jp/product/

・株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーについて



 当社は、最先端の3Dプリンティング技術を用いて医療のカタチを革新するものづくりベンチャーです。130年にわたり培われた技術と精神を基盤に、乳児用頭蓋矯正ヘルメットのリーディングカンパニーとして、医学的エビデンスに基づいた「適正な頭蓋健診」と「適正なヘルメット治療」の普及に取り組んでいます。
 その高い安全基準と専門性は、高度な診断能力を求められる専門医療機関から厚い信頼を寄せられており、全国の大学病院・こども病院といった小児専門医療機関における採用施設数は国内最多(※注)を誇ります。 私たちは、全国の基幹病院とのネットワークを通じ、すべての赤ちゃんが安心して質の高い医療を受けられる環境(均てん化)の整備を目指しています。
 当社は1897年創業の鉄鋼メーカーの大野興業を前身とし、130年にわたり培われたものづくりの技術と精神を基盤に成長を続けてきました。
 1999年に積層造形技術(3Dプリント)を駆使したリバースエンジニアリングを導入し、耳小骨などのヒト骨模型の製法で特許を取得。手術前シミュレーション用3D模型の分野で、数々の術前症例模型や教育練習用模型の開発に至りました。現在では脳神経外科・耳鼻咽喉科領域を中心に、手術前シミュレーションや認定医試験等の場面で当社模型を用いたハンズオントレーニング等にご活用いただいています。
 2012年には初の国産 頭蓋矯正ヘルメット「Aimet(アイメット)」を脳神経外科医と共同で開発、2018年にジャパン・メディカル・カンパニーとして独立いたしました。
 現在は頭蓋矯正用ヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」「Qurum(クルム)」や乳児の頭蓋変形の程度を簡便に計測できる「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」、ヘルメット治療を支援する「metto(メット)アプリ」等の開発・製造・販売を行い、医療分野における新たな価値創出を目指しています。
 ヘルメットを用いた累計症例数は20,000症例以上の実績があり、ヘルメット治療のさらなる認知拡大を図るとともに、頭蓋形状矯正という概念そのものと疾病啓発の普及に取り組んでまいります。
※注:2026年3月当社調べ。国内の大学病院・小児医療センターにおける頭蓋矯正ヘルメットの採用施設数として

■社名:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー
■設立:2018年5月
■代表取締役CEO:大野秀晃
■事業内容:医療機器の開発・製造・販売、医療雑品の開発・製造・販売
■URL:https://japanmedicalcompany.co.jp

株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーのプレスリリース一覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/46445
・本リリースに関するお問い合わせ・ご質問はこちら
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー コーポレイト・デザイン室 柳本 瑞穂
TEL:03-5829-8342 / choice@japanmedicalcompany.co.jp
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