植木豪(PaniCrew)を中心に、世界でも活躍するトップクラスのダンサーたちが集結。昨年3月に上演され、植木の初演出作品ともなったエンターテインメントショー「WASABEATS」が4・5月、よりパワーアップして帰ってくる! 昨年から続投の千葉涼平(w-inds.)、今回初参加の平間壮一、そして植木に話を聞いた。
植木と千葉、実力者同士のフィールドを越えたタッグが実現した前回。「涼平くんとは練習場が一緒なんですけどめちゃくちゃ上手くて、仲間内でも噂になってました。周りの世界チャンピオンたちにぶつかっていける華のある彼が入ってくれたら強烈な舞台になるだろうと思って、強烈なラブコールをしました(笑)」(植木)
「新しいチャレンジをさせていただいて、ひとつひとつが勉強になりました。音楽がない部分もあったりしたので、動きだけで見せる難しさを感じたり。表情がついた、感情のあるダンスは基本的に好きなんですけど、自分の好き勝手にやるんじゃなくて“思いを伝える”ってことを常に意識しながらやるのも難しかったです」(千葉)
初参加の平間は、ふたりに囲まれてニコニコとうれしそう。「涼平くんとは僕が小学4年のときに出会って、同じレッスンを受けたりもしていました。僕に初めてダンスの技を教えてくれた豪さんは『芝居だけじゃなくダンスを続けろ』って言葉をかけてくださって、今踊っていられるのも豪さんのおかげ。そんなふたりの兄貴と同じ舞台に立てるなんて感謝しかないです!」(平間)
最新型のダンス、映像、音楽が融合する「WASABEATS」。今回は千葉と平間扮するふたりの対照的な忍者が一人前になるまでの修行の中で味わう、友情と成長の物語。「ただ台詞はなく、ストーリーは2行ぐらいで説明できるもの(笑)。見せたいのはあくまでパフォーマンス!」と言う植木だが、忍者という和のモチーフを選んだのには熱いワケがある。
「ブレイクダンスとかヒップホップとかアメリカで生まれたものを日本人がやると、たとえ全員が世界チャンピオンでも二番煎じという風に見られてしまう。ならば日本人がやって無理がなく、最も動ける人たち……と考えて、忍者だろうと。逆に向こうの人がいくら頑張っても、本物の忍者には見えないですからね(笑)」(植木)
「人見知りな僕にとって、ダンスは言葉のいらないコミュニケーション」と言う千葉と、「僕が好きでいる限り、ダンスは僕を裏切らない」と語る平間。思いはそれぞれ違えど、互いをリスペクトするダンサー同士ならではの空気が3人の間には流れている。「3人ともたぶん全然違うとらえ方でやっているけど、ダンスをちゃんと愛してる。やっぱりずっと続けてダンスに真摯に向き合っている人でないと、リスペクトできないです」(植木)
植木が選び抜いた愛あふれる精鋭たちが、ピリッと刺激的な和の逆襲をダンスで仕掛ける!公演は4月22日(水)から東京・Zeppブルーシアター六本木、5月3日(日・祝)から大阪・シアターBRAVA!にて。先行受付中。
取材・文 武田吏都