物体検知AIが部屋の写真から品目を検出し、生成AIが査定額の目安と「売る前に確認すべきリスク」まで整理。価値の見落としや判断の迷いを減らし、遺族が安心して作業を進められるよう支援する。


サービスサイト「部屋まるごとAI見積もり satei-ai」(satei-ai.com


株式会社renue(本社:東京都港区、代表:山本悠介)は、部屋の写真からAIが家具・家電・ブランド品などをまとめて検出し、売却価格の目安を提示するAI査定サービス「部屋まるごとAI見積もり satei-ai」(https://satei-ai.com/)に、相続・遺品整理に特化した新モードを追加しました。
高齢化を背景に、親の家の片付けや遺品整理に直面する家族は増え続けています。家庭裁判所への相続放棄の申述は2024年に年30万件を超えて過去最多となり(最高裁判所)、遺族は限られた時間のなかで「何を残し、何を売り、何を捨てるか」を判断しなければなりません。
新モードは、物体検知AIと生成AIによって「捨ててはいけないもの」や負債の手がかりを写真から見つけ出し、相続放棄の検討が済むまで売却・処分をいったん保留します。価値の見極めから専門家への引き継ぎまで、遺族が後悔なく判断するための材料を整えます。

エグゼクティブサマリー

- 2024年の死亡数は160万5,378人と過去最多を更新し(厚生労働省)、家庭裁判所への相続放棄の申述も30万8,753件と初めて30万件を超えました(最高裁判所)。遺品整理は、誰にでも訪れる「判断の連続」になっています。
- 遺品の売却・処分は民法921条の「法定単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなる場合があります。相続放棄ができなければ、後から借入や保証債務が見つかっても引き継ぐことになります。申述期限は相続開始を知ってから3か月。satei-aiは、相続放棄・限定承認の検討状況が確認できるまで売却・処分の導線を一時停止する「処分前確認」を搭載しました。保留中は合計の売却目安も表示しません。
- 現金・通帳・権利書・遺影など「捨てると取り返しがつかないもの」へのアラート、写真に写り込んだ重要書類・負債候補の検出、品物の所在と処分方針を記録する証跡付き相続財産台帳、遺品整理業者への見積もり依頼資料とチェックリストまで、遺品整理の判断材料を写真とAIへの相談だけで整理します。
- satei-aiは買取・売買の当事者にならない中立な査定サービスです。価格を断定しない・真贋を断定しない・売却を急がせない、という設計を貫いています。

背景:遺品整理は「誰にでも訪れるライフイベント」に

2024年の死亡数は160万5,378人と過去最多を更新しました(出典:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)」)。親の家の片付けや遺品整理は、特別な出来事ではなく、誰にでも訪れるライフイベントになりつつあります。全国の空き家も900万2千戸・空き家率13.8%と過去最多を更新しており(出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」)、「実家じまい」に直面する家族は増え続けています。
同時に、家庭裁判所への相続放棄の申述は2024年に30万8,753件と初めて30万件を超え、過去最多を更新しました(出典:最高裁判所「令和6年司法統計年報 家事編」)。相続放棄は、被相続人の借金などの負債を引き継がないための手続きです。一方で、相続財産を不用意に処分すると、民法921条の「法定単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなる場合があります。相続放棄ができなければ、後から借入や保証債務が見つかっても、原則としてそれらも引き継ぐことになります。申述期限は「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内」(民法915条)。遺族は悲しみの中で、遺品の要否と価値の判断を短期間で迫られます。
一方で、家庭に1年以上使われずに眠る不要品の推定価値「かくれ資産」は全国で約90兆5,352億円、国民1人あたり平均約71.5万円にのぼり、60代の平均は100万円を超えるという調査もあります(出典:株式会社メルカリ「2025年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」、ニッセイ基礎研究所監修)。複数の民間調査では、遺品整理経験者の困りごとの上位に「何を捨ててよいか分からない」「処分するか迷う」が一貫して挙がっています。
「捨てていいのか」「売っていいのか」「そもそも今、売却してよい状況なのか」--この三重の判断に、知識のないまま向き合わなければならないこと。それが遺品整理の現場の社会課題です。今回のアップデートは、この「分からないまま判断を迫られる」状況に対する、AIサービスとしての答えです。

「部屋まるごとAI見積もり satei-ai」とは

satei-aiは、スマートフォンで撮った部屋の写真から、物体検知AIが家具・家電・ブランド品・本などの物品を一つひとつ検出し、生成AIが品目ごとの売却価格の目安、コピー品(真贋)の確認ポイント、売却前に必要な確認todoまでを一画面に整理する「部屋まるごとAI見積もり」サービスです。1枚ずつ撮影・出品する手間をかけずに、部屋にあるものをまとめて把握できます。


部屋の写真からAIが家具・家電・骨董品・着物など28点を一括検出した画面(実際のsatei-ai画面)


satei-aiは買取や売買の当事者にはならず、「いくらで売れそうか」を調べるための中立な査定サービスです。価格はあくまで目安として根拠とともに提示し、真贋は断定せず確認ポイントの形で整理します。最終的な売却・処分の判断は利用者が行う前提で設計しています。

今回のアップデート:相続・遺品整理モード

1. “売る前に止まる”--処分前確認(相続放棄リスクゲート)
故人の遺品を扱うケースでは、相続放棄・限定承認の検討状況(未確認・検討中・検討していない)を確認し、状況がはっきりするまで売却・処分を「保留」として扱います。保留中は、合計の売却目安を表示せず、品目ごとの価格も「参考価格レンジ」に切り替え、フリマ等への出品リンクや台帳上の「売却候補」「処分候補」ボタンも一時停止します。


「相続・遺品整理」を選択し相続放棄が未確認のため「処分前確認」となり、AIが売却・処分を保留扱いとした画面


satei-aiは相続放棄の可否そのものを断定せず、司法書士・税理士・弁護士など専門家への確認を促したうえで、「判断の前に止まる」ことをプロダクトの動きとして組み込みました。査定AIは構造的に「売らせる方向」のインセンティブを持ちがちですが、取引の当事者にならないsatei-aiだからこそ、売却を止める機能を実装できると考えています。
検討状況が確認できれば保留は解除され、合計売却目安と出品導線が表示されます。「売らせない」のではなく、「売るのは、確認が終わった最後」という順番の設計です。
2. 状況に合わせて切り替わる4つのモード
相談文に「遺品」「相続」「実家整理」などの言葉が含まれると、AIが会話内容から文脈を判断し、査定結果を遺品整理向けの構成に自動で切り替えます。画面の「まず状況を選ぶ」パネルから、通常査定/相続・遺品整理/生前整理/家族が代行の4つを手動で選ぶこともできます。「家族が代行」では本人の同意や代理権(後見・委任など)の確認状態を記録し、確認が済むまで売却・処分の操作を保留します。通常の片付け・引っ越しの相談では相続や供養の話題を前面に出さず、これまでどおりの査定体験のまま利用できます。
3. 「捨ててはいけないもの」を先に見つける
検出した品物のうち、現金・通帳・印鑑・権利書・証券・契約書・骨董・貴金属・仏壇・遺影など、処分すると取り返しがつかないものには重要度付きの「捨てる前に確認」アラートを表示します。売却価格がつかないものでも、残すべきものは残す--金額だけでは測れない判断を支えます。

また、写真に写り込んだ書類から、遺言候補・預貯金口座・保険・不動産書類・借入や請求書などの負債候補を検出し、「次にとるべきアクション」とともに提示します。負債候補の検出は、相続放棄を検討する際の材料にもなります。なお、書類の本文の保存や遺言の有効性判断は行わず、封のある遺言は開封を促さずに家庭裁判所・専門家への確認を案内します。

4. 証跡付き相続財産台帳--「誰が、いつ、何を動かしたか」を残す
検出した品物ごとに、場所・保管状態・処分方針を記録する「証跡付き相続財産台帳」を自動生成します。画面上のボタンで「保管」「専門家確認」などに更新でき、操作は「誰が・いつ・何を・どこからどこへ」を残す現場証跡ログに自動で追記されます。離れて住む相続人どうしや、専門家・業者との情報共有に使える、処分前の記録づくりを支援します(法的な遺産分割協議書や証拠書類に代わるものではありません)。


品目ごとに場所・保管状態・処分方針を記録する証跡付き相続財産台帳。保留中は「売却候補」「処分候補」の操作が無効化される

5. 真贋は断定せず、「次に確認すべきこと」を具体的に
ブランド品らしきバッグや骨董らしき壺には、本物・コピー品を断定する代わりに、「壺の底の銘を撮影」「バッグの内タグ・刻印を撮影」「腕時計と真珠は単独で撮影し別途査定へ」といった確認タスクを具体的に提示します。価値が見極められないまま手放す・捨てるという事故を、確認の手順に変えます。
6. 出口の振り分けと、業者・専門家との連携資料
品物ごとに、個別出品(フリマ)/専門買取/一括業者/保留のどの「出口」に向くかを理由付きで振り分けます。フリマ出品に向く品物にはコピペで使える出品文の下書きを提示しますが、出品作業は利用者自身が行う前提で、フリマアカウントとの連携や自動投稿は行いません。相続放棄等の確認が終わるまでは「投稿は保留」と明示します。
さらに、遺品整理業者へ見積もりを依頼する際に渡せる資料(部屋ごとの品目数・大型品・確認すべき質問案)の自動生成、受け取った見積書・契約書の確認漏れチェック、司法書士・税理士・弁護士・遺品整理業者・ケアマネージャー別の引き継ぎ資料の自動生成にも対応しました。
7. 「はじめての遺品整理」をガイドする
相続・遺品整理モードでは、査定結果の先頭に「1. 売却・処分はいったん止める → 2. 捨ててはいけないものを先に分ける → 3. 写真と場所を台帳に残す → 4. 確認先と業者に同じ資料を渡す → 5. 売るのは最後に少数だけ選ぶ」の5ステップガイドを、その査定の実データを埋め込んで表示します。あわせて初回利用時の使い方オンボーディングも追加しました。

信頼性のための設計:断定しない・急がせない・つながない

- 取引の当事者にならない:satei-aiは買取・売買を行わず、「いくらで売れそうか」を調べる中立な立場を保ちます。
- 価格を断定しない:売却価格は二次流通の実データに根拠を紐づけた「目安」として提示し、最終判断は人が行います。
- 真贋を断定しない:本物・コピー品を断定せず、ロゴ・刻印・シリアル・付属品など「確認すべきポイント」を提示します。
- 法的判断を断定しない:相続放棄の可否や遺言の有効性は判断せず、家庭裁判所や司法書士・税理士・弁護士など専門家への確認を案内します。
- 売却を急がせない:相続放棄等の検討状況が確認できるまで、売却・処分の導線を一時停止します。
- 外部アカウントとつながない:フリマ等への自動投稿やアカウント連携は行わず、出品は利用者自身が行う前提の下書き支援に徹します。

想定シーン

- 親が亡くなり、実家の片付けを始める前に:部屋全体を撮影し、捨ててはいけないもの・重要書類・売れそうなものをまとめて把握。相続放棄を検討すべきか分からない段階では、売却・処分を保留したまま現状の記録だけを残す。
- 遺品整理業者に見積もりを依頼するとき:AIが生成した依頼資料で相見積もりを取り、受け取った見積書はAIのチェックで確認漏れを点検する。
- 離れて住む家族で分担するとき:証跡付きの財産台帳と現場証跡ログを共有し、「誰が・いつ・何を動かしたか」を後から確認できる状態で進める。
- 生前整理を始めるとき:本人と一緒に品物の処分方針を記録し、残すもの・手放すものの合意を残しながら少しずつ進める。

代表コメント

株式会社renue 代表取締役 山本悠介
「遺品整理は、悲しみの中で『捨てていいのか』『売っていいのか』という判断を次々と迫られる、誰にでも訪れる出来事です。今回のアップデートで最も大切にしたのは、AIに売却を勧めさせることではなく、止まるべきところで止まることです。金額がつかなくても残すべきものには『捨てる前に確認』と伝える。相続放棄の検討が終わるまでは売却を促さない。物体検知AIと生成AIを組み合わせることで、人が後悔なく判断するための材料を整える--テクノロジーの役割は取引を急がせることではなく、判断を支えることだと考えています。satei-aiを、多死社会の『判断のインフラ』に育てていきます。」

注意事項

satei-aiは、写真と入力情報に基づき、売却価格の目安や、売却・処分前に確認すべきポイントを整理するサービスです。表示する金額は売却価格の目安であり、真贋や売買の成立を保証するものではありません。相続放棄の可否、遺言の有効性、相続税の申告要否など法律・税務上の判断は行いません。財産台帳・証跡ログ等は関係者間の共有用の確認記録であり、法的な証拠書類や遺産分割協議書に代わるものではありません。satei-aiは取引の当事者にはならず、最終的な売却・処分の判断は利用者が行ってください。相続・税務など専門的な判断が必要な場合は、専門家・関係機関へご確認ください。

今後の展開

renueは今後も、確認todoと専門家連携資料の拡充、査定履歴の資産台帳としての活用など、「人が判断する前に整える」中立的なレイヤーとしてsatei-aiを磨いていきます。また、推論基盤ではテキスト指定で任意の物体を検出できるオープン語彙検出(Grounding DINO)への対応を進めており、着物・掛軸・骨董など遺品整理で重要な品目への検出対象拡充に活用していく予定です。

会社概要

会社名:株式会社renue(リノイ)
所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
代表者:山本悠介
事業内容:AIコンサルティング業
設立:2021年03月
資本金:1000万円
URL:https://renue.co.jp/
サービスサイト:https://satei-ai.com/

本件に関するお問い合わせ

株式会社renue 広報担当
メール:info@renue.co.jp
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