「防災用品」の3段階(記者作成)

【家電コンサルのお得な話・309】 この防災用品の原稿執筆中、熊本県で大きな地震が発生した。被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。 防災用品というと、必要なものをまとめた市販の「非常持ち出し袋」を思い浮かべる人も多いだろう。手軽に購入できるものの、価格やメーカーによって内容は異なる。買ったことで安心せず、必ず中身を確認し、自分や家族に必要なものを追加しておきたい。詰め込み過ぎて重くなれば、避難時に持ち出せないため、実際に背負って歩ける重さかどうかも確かめる必要がある。

「買っただけ」で安心せずにメンテナンスを

必要な防災用品・非常持ち出し品は、家族の人数や年齢、持病、乳幼児や高齢者の有無によって変わる。女性用品、介護用品、眼鏡、補聴器、常備薬など、既製のセットだけでは補えないものもある。そのため、自分で不足分を考え、一つずつ揃えていく必要がある。

防災用品は、(1)災害発生時に「命を守る」もの、(2)「生活の維持」に必要なもの、(3)被災後の「ストレスを削減」するもの、の3段階に分けると整理しやすい。台風や大雨は、予報や警戒情報を確認しながら、避難や準備を前倒しできる。早めに安全な場所へ移動できれば、(2)と(3)を計画的に持ち出しやすい。一方、地震は突然起こる。まず(1)で身を守り、その後に(2)、(3)へ移ることになる。

例えばホイッスルは、倒壊した建物や家具の下敷きになった際、自分の居場所を知らせる助けになる。このように普段から携帯しておきたい用品は特に意識しておきたい。

近年、「防災用品」コーナーを常設する店舗が増えている。家電量販店が特に力を発揮するのは、第2段階の「生活維持」に関わる商品である。懐中電灯やランタンは暗闇での行動を助け、ラジオは正しい情報を得る手段になる。モバイルバッテリーやポータブル電源は、スマートフォンを通じた家族や外部との連絡を支える。電気・情報・連絡は、被災後に孤立しないための生命線であり、単なる便利グッズではない。

家電量販店で商品を選ぶ際は、明るさ、重さ、容量、操作方法、使用する電池や端子の種類を確認したい。また、防災用品は保有が目的ではなく、必要な場面で確実に使えることに意味がある。定期的な動作確認や保管場所も家族で共有し、暗闇でも迷わず取り出せるようにしておきたい。

命を守る用品と、その後を支える用品は役割が違う。非常持ち出し袋の中身を家族にあわせて見直し、災害の種類と発生後の行動を想定しながら備えたい。その際は、情報収集を含めて家電量販店を利用するといいだろう。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)