「キャンパスドンキ」のリアルデータとAIを活用し、若年層の購買分析から店舗施策・効果検証までを体験

一般社団法人リテールAI協会(所在地:東京都千代田区、代表理事:林拓人、以下「リテールAI協会」)は、駒澤大学との連携協定に基づき、2026年度前期に産学連携授業を実施しました。本授業は、同大学の「データサイエンス・AI教育プログラム」の正課科目「リテールAI協会協力授業 実践データサイエンス」として開講されたものです。
本授業において学生は、大学内に設置された無人小型店舗「キャンパスドンキ」と同店舗周辺のドン・キホーテ店舗における若年層のID-POSデータを活用。AIを用いた購買分析から実際の買い場への反映、効果検証までを一貫して行うことで、データとAIを活用した実践的な課題解決に取り組みました。
取り組みの背景と目的
駒澤大学では、データサイエンスやAIの基礎知識・技術を学ぶ講義を展開する一方、実際の現場における活用方法を実践的に学ぶ機会の拡充が課題となっていました。そこで、学生がデータサイエンス・AIを学ぶ意義や面白さを実感し、現場の課題解決に至るプロセスを体感できるよう、両者の連携協定に基づき本授業を開設しました。
実施体制
本授業は、業界の第一線で活躍する企業各社との強力な協力体制のもとで実施されました。
データ・実店舗協力:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)
実際のID-POSデータおよび実店舗(キャンパスドンキ等)を教材として提供
講師派遣:PPIH、リテールAI協会 
各団体の専門家が講師として登壇し、ビジネス現場におけるデータ分析・活用の実践知を指導
取り組み内容
学生はID-POSデータの分析手法を習得した上で、AIを活用して商品の売上推移、購買傾向、商品の組み合わせなどを分析。データから得られた根拠をもとに、キャンパスドンキにおける商品入れ替え案の策定や販促POPの作成を行い、講師陣や協力企業の支援のもとで実際の買い場に反映しました。
さらに、月替わりのテーマに合わせて商品を紹介する「バズコーナー」の企画では、時期に応じた大学生の気分やニーズをもとにテーマを設定。学生自身の生活者視点とデータから得られる知見を掛け合わせ、SNSで話題の商品や、購買データから潜在ニーズが見込まれる商品を厳選・展開しました。
施策実施後には、棚替え前後の売上金額や顧客数の変化を分析し、データに基づく効果検証と改善点の抽出というPDCAサイクルを完遂しました。
取り組みの成果
検証の結果、キャンパスドンキにおける1日あたりの新規顧客獲得数は、5月と比較して7月に34.0%増加しました。また、「じゃがりこ」「たけのこの里」などの特定商品においては、オリジナルPOP設置後に売上の明らかな伸長が見られました。
一方で、売上が低迷する商品もあり、すべての施策が想定通りの結果につながったわけではありません。学生はリアルなデータを通じて成果と課題の両方に直面することで、データに基づく仮説検証の重要性や、ビジネス現場における課題解決の難しさを実体験として学びました。
今後の展開
リテールAI協会は、今後も駒澤大学と連携して本授業を継続する予定です。企業と大学をつなぐ産学連携を通じて、実データと実店舗を活用した質の高い学びの機会を提供し、データとAIを駆使して流通・リテール現場の課題を解決できる人材の育成に貢献してまいります。
関係者からのコメント
【駒澤大学】
駒澤大学 総合教育研究部 自然科学部門 教授
坂野井 和代
データサイエンスやAIの学びを深めるには、講義で得た知識が実際の現場でどう役立つのかを実感することが大切です。本授業は、学生が自らの分析やアイデアを実店舗での実践につなげ、その結果まで確かめる機会となり、授業への積極的かつ楽しそうな参加姿勢が目立ちました。こうした経験を学ぶ意欲につなげ、今後も産業界との連携を通じて、理論と実践を結びつける教育を充実させていきたいと考えています。
【株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス】
株式会社カイバラボ データコラボレーション部
八重樫 昌利・藤森 真由子
実際の購買データと買い場を活用し、学生の皆さんに、お客様のニーズを捉えて商品や販促に反映する面白さと難しさを感じていただければと考えています。大学生自身の視点にデータの裏付けが加わることは、私たちにとっても買い場づくりの新たな気づきにつながります。今回の取り組みが、学生と企業の双方に学びをもたらす機会となることを期待しています。
【一般社団法人リテールAI協会】
一般社団法人リテールAI協会 代表理事
林 拓人
授業では、分析結果を得るだけでなく、その根拠を読み解き、施策として形にし、結果を検証するまでを支援しました。学生自身がこの一連のプロセスに取り組んだことに、AIが流通の課題解決に携わる人の裾野を広げる可能性を感じています。今後も企業の実務知識や現場と大学の学びをつなぎ、データとAIを活用して行動できる人材の育成に取り組みたいと考えています。
協会概要
名称:一般社団法人リテールAI協会
設立:2017年5月 改称:2025年10月
代表理事:林 拓人
協会ホームページ:https://retail-ai.or.jp/
本件に関するお問い合わせ
一般社団法人リテールAI協会 事務局
メール:info@retail-ai.or.jp
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