『芸人と俳人』の刊行記念イベントを行った又吉直樹

 お笑いコンビ、ピースの又吉直樹が20日、『芸人と俳人』の刊行を記念して、東京都内でトーク&サイン本お渡し会を行った。

 本書は、月刊文芸誌『すばる』に連載中の又吉のコラム「ササる俳句 笑う俳句」をまとめたもの。

 「俳句には学生のころから興味があった」という又吉は、コラムの執筆を機に俳句作りに挑戦した。「俳句は季語などの基本ルールさえ覚えたらすごく楽しい。俳人になる? いやいや。でも俳句は今後も作り続けていきたい」と笑顔を見せた。

 また19日に、又吉の小説『火花』が、第153回芥川賞の候補となったことが発表された。報道陣から祝福された又吉は「もちろんうれしいけど不安もある」と本音を吐露した。

 又吉は「正直、書いてる時は本当に想像もしていなかった。小説として皆さんに読んでいただけるだけでうれしい」としつつ、受賞への自信については「正直、無いですね。取れる取れへんということよりはむしろ、(審査員に)どういうふうに読んでいただけるんやろうという怖さと期待。そういう感じです」と明かした。

 受賞した場合の“公約”を求められると「それをあえてしないという新しい選択をしたい。もう書き終わったものなので特別な願掛けもしない。発表までの約1カ月は次の作品を少しずつ書き始めていけたら」と答えた。