出版、カラー化、そして日本へ

「枝には、ハチミツのつぼが10ならんでいて、そのまんなかに、プーが…」、『クマのプーさん』第9章、E.H.シェパード、ラインブロックプリント・手彩色、1970年 英国エグモント社所蔵 © E H Shepard colouring 1970 and 1973 © Ernest H. Shepard and Egmont UK Limited

第4章は「プー、本になる」と題し、実際に出版されてからの展開を見ていきます。

初版本や、当時の印刷工程を見ることができます。

さらにシェパードによる彩色版、重版の末に様々な形式で書籍化された歴史が見て取れます。

そして日本だけの展示として、「日本とプーさん」というコーナーも。

ここでは邦訳者の石井桃子さんを特集。

「クマのプーさん展」や本記事でも使用している訳語は全て石井桃子訳によるもの。

ディズニーの吹き替え台詞までもが一部で使用するほど、まさに日本におけるプー邦訳の決定版ともいえるのが石井桃子訳です。

その足跡を紹介するとともに、原語版と石井桃子訳版の両方が楽しめる環境の素晴らしさを知ることができます。

世界一有名なクマになる過程

最後は第5章「世界中で愛されているクマ」。

ここでは本を飛び出したプーの様々な展開を見ていくことができます。

パロディや、世界各国での訳版、ディズニーアニメーション化、そして様々なグッズ展開を見られます。

時代や国によってプーの姿がどう変化していったのか、世界中で100年近く愛され続ける姿を改めて実感できます。

そしてそのまま最新グッズが広がる物販コーナーへ抜け、「クマのプーさん展」は終了です。

 

「クマのプーさん展」の見所を駆け足で巡ってきました。

百聞は一見に如かず、本物の原画を見ればプーの世界観がどう生まれたかよく分かります。

ぜひ貴重な資料の数々をその目で味わいに行ってください。

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クマのプーさん展
会期:2019年2月9日(土)〜4月14日(日)
休館日」2月19日(火)、3月12日(火)
開館時間:10時 〜 18時 毎週金・土曜日は21時まで(入館は各閉館の30分前まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)
入館料(税込):一般1,500円、大学・高校生900円、中学・小学生600円、親子券1,600円

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