映画を見る前の復習にも! 『アベンジャーズ/AoU:プレリュード』

今回紹介する、7月29日発売の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード』は、劇場版「アベンジャーズ/AoU」の前日譚である「アベンジャーズ」のコミカライズ版、そしてウルトロンやヴィジョンが登場する名作エピソードを収録したアンソロジーです。

本書は「アベンジャーズ/AoU」鑑賞の前に前作の振り返りとして読んでも、鑑賞後に新キャラクターであるヴィジョンやウルトロンへの理解を深めるために読んでも楽しめる一冊となっています。

まずはじめに収録されているのは、前作映画「アベンジャーズ」のコミカライズ版。

「AoU」を見る前の復習にぴったりのエピソードで、「アベンジャーズ」での熱い闘いやスピード感をたっぷりと感じられます。

次に収録されているのは、劇場版最新作「アベンジャーズ/AoU」の前日譚「ディス・セプタード・アイル」。まさにプレリュード(前奏曲)ですね。

マーベル映画ではおなじみの続編を予感させるエンドクレジット後の映像ですが、その中でも「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のクレジット後の、超能力者っぽい子供たちが登場するシーンを詳しく描いた短編です。

私は「ウィンター・ソルジャー」公開当時、なんの気はなしにこの映像を見ていたのですが、「AoU」を見て、あー! あの子たちが! と膝を打ちました。

そんな、ミステリアスな子供達にフォーカスした短編、映画と合わせて読めばより楽しめることうけあいです。

 

新キャラクター・ヴィジョンとウルトロンのエピソードも!

その後には、「AoU」の謎多き新キャラクター、ヴィジョンとウルトロンのそれぞれの初登場エピソードを収録。

映画版とはアベンジャーズの構成メンバーが違ったり、ウルトロンが生まれる課程などの設定が違ったりします。

構成メンバーに関しては、これからMCUで公開される映画のキャラクターもいるので、未来の映画アベンジャーズでのアッセンブル! に期待が広がります。

設定に関しては、これがアメコミのとっつきにくい所でもあるのですが、出て来るキャラクターが同じでも作者によって性格などが全く違うという性質が遺憾なく発揮されています。

慣れてくるとこの違いが楽しくなってくるんですが、映画から入ると最初は混乱しますよね。

でも「AoU」を見た後に、ホークアイの家族が惨殺され、ブラック・ウィドウがアイアンマンと恋仲になり、ジャービスが嫉妬する…そんなアベンジャーズがある、そう聞くと、楽しそう! って思いませんか?

(『アルティメッツ』という作品で、『プレリュード』と同じShoPro Booksより邦訳版が出ています。『キックアス』(ShoPro Books)でおなじみ、暗めアメコミの鬼才マーク・ミラー作。)

映画とアメコミを一緒に読むなら、この違いを、多面的なキャラクターへの理解と捉えて更に愛情を深めてほしいと思います。

 

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