Cazqui:自分はMUCCの初期のアルバムを聴いて育ってきた世代です。やっぱりきっかけといえる存在がそのジャンルに対して抱く印象の基準になるわけじゃないですか。モダンなヘヴィサウンドや内省的な歌詞に魅力を感じたし、7弦ギターを用いたミヤさんのギターサウンドは当時の国内においてとてもセンセーショナルでした。

同時期に海外のヘヴィロックもかじっていましたが、その流れの中でもMUCCは日本人ならではの独自性を強く孕んでいたので、とても誇り高く感じられたんですよね。

そこでヴィジュアル系というものは格好良い音楽ジャンルの一つ、という定義が少年の中で形成されました。

そんな自分がミュージシャンとして7弦ギターを手に取り、今やっているNOCTURNAL BLOODLUSTというバンドを、ミヤさんに「こいつおもしろいな」と呼んでいただけたことは本当に光栄です。

――ちなみに、最初に聴いたMUCCのアルバムは?

Cazqui:『朽木の灯』と『葬ラ謳』の二枚をクラスメイトから貸してもらったんですよ。以前にも公言したことがあるんですが、初めて7弦ギターを手にしてコピーしたのはMUCCの『遺書』なんです。

ミヤ:ハハッ、嬉しいっすね。Cazquiは初めて会った時にそう言ってくれたんです。良かったなーバンドやってて(笑)。

俺が最初にNOCTURNAL BLOODLUSTを観たのはギルガメッシュとの2マンで、当初は「バンド名は知ってるけど聴いたこと無いや」くらいに思って、そして当日ライヴが始まって15分くらい過ぎて会場に着いたんです。そしたら音だけ聴こえて来て「ああ、今日の対バン相手はメタルかー」と中に入ったら「あれ?」と。出てくる音と見た目が一致しない、とにかくパンチがあっておもしろいことをやっていると思って、その後楽屋行って「ギルガメより良かった」って言いました(笑)。

Cazqui:恐れ多いです…(笑)。

ミヤ:その後リキッドのワンマンを観に行ったり、ギター界隈の飲み会に連れていったりとかしてね。

Cazqui:良くしていただいています。

ミヤ:第一印象は、本当にライヴとサウンドです。衣装はコテコテなのに動きが乗ってくるとハーコーノリになったり、それがおもしろくて、自分の好きな「ギャップ」ですよね。

Cazqui:誰に何を言われても「自分達はこうだから」ということを突き通して来た結果が今なので、それを認めていただけるのはマジで嬉しいです。