咲き誇れ!
“アルルカンの華”
客電が落ち、『道化の華』のイントロが鳴り響き「僕達の華は、こんなに大きくなった!」という暁の声にこたえるように客席から無数に上がる腕と歓声。
さあ幕を開けよう 舞台の上で 誰よりもきっと戯けて魅せるから
その心ごと連れて行ってあげるから
今の彼らを象徴するような歌詞。ミラーボールが美しくステージを照らします。
『SynonyM』では開演早々モッシュが発生、続いて「生きているだけで、それだけで十分なのに、欲張りな僕たちはそれだけでは満足できなくて…、今生きている感覚を…!」という暁の独白めいた叫びから『ALIVE』。『blind bud』ではステージと客席の感情が激しくぶつかり合います。
暁が観客を見渡し、「ようこそツアーファイナル渋谷公会堂へ! 僕はこのワンマンツアーで不思議な気持ちに気づくことが出来ました。
対バンツアーの時のような競争心や反発力だけじゃない、かといってただ楽しみたいだけでもない、求めてくれる皆に、応える気も、それ以上に伝えたい気持があるときもある。
ここにいる5人を選んでくれた皆に対して全力で表現していくことを…、皆がいて初めて成り立った、この不思議な気持ちは多分”誇り”だったんだと思います。今日はその誇りをお前らに見せつけにきました。だからお前らも魅せつけてください!」と、選手宣誓のようなMCのあとに、
「一階も二階も関係ねえぞ! 男も女も関係ねえぞ! 抱えた理由も関係ねえぞ! 全力でかかってこい!」と『墓穴』でステージ前方へ同時に飛び出す奈緒と來堵。
『あの窓に教わったこと』『胸の内側に宿る息』『白い鬱』までミドルテンポの曲が続きますが、ライブの勢いを殺すようなこともなく、しっかり聴かせるところに彼らの成長が伺えました。
そして奈緒が『imp』のイントロを奏で、再び激しさを取り戻します。ステージから降りて会場を駆けずり回る暁。ここがホールであることを忘れてしまいそう。