映画『罪の余白』の初日舞台あいさつが3日、東京都内で行われ、出演者の内野聖陽、吉本実憂、谷村美月、葵わかな、大塚祐吉監督ほかが出席した。
本作は、芦沢央氏の同名小説を映画化。娘を亡くし、その死の真相を追う中で暴走していく父親(内野)と、娘のクラスメートでスクールカーストの頂点に立つ邪悪な女子高生(吉本)が展開させるサスペンスを描く。
内野は「最初、中年のおっさんが16歳の少女と対決する話と聞いて“面白いじゃないか”と思った」というが、完成作を見て「まさかこんなシリアスな作品に仕上がるとは…。ちょっとキツイわ~という人もいれば、すごく引き込まれたという人もいると思う。いろんなことを投げ掛けてくれる作品」とアピールした。
悪魔のような女子高生役に挑んだ吉本も「頭がキレて二面性を持つ役。この役を演じると決まった時は、影のある役をやるというのが目標の一つだったのでうれしかった。実際に役と向き合うのは難しかったけど、みんなに支えられながら臨んで、結果、この役を演じさせていただいてすごく楽しかったです」と手応えを語った。
また“追い詰める側”と“追い詰められる側”を描く本作にちなみ、「自分はSとM、どちらだと思う?」という質問も。「僕はきっとS。いじめるほうが好き」と答えた内野は「でも、すごい人にいじめられたいという気持ちもあるので、いじめられたがっているM的なSといった感じ。俳優をやっているとMっぽくなっちゃう。監督、もっと言って下さい! みたいな」と自己分析した。
一方、吉本は「どうなんですかね…。ご想像にお任せします」と言葉を濁したが、劇中で、吉本から傷つく言葉を多々浴びせられた内野は「絶対Sですよ。いじめることに快感を感じていたわけですから。そういう本質があるんです」と断言し、笑いを誘った。