「恋のヴェネチア狂騒曲」
ゴールデンウイークから秋口までの注目作品の中から、今回はストレートプレー編を。
ムロツヨシ、堤真一、吉田羊、賀来賢人といった、映画やTVドラマなどで活躍する人気者が大集合する舞台がシス・カンパニー公演「恋のヴェネチア狂騒曲」(7月5日~28日、都内・新国立劇場 中劇場)。舞台・ドラマと怒濤(どとう)の快進撃を続ける笑いのヒットメーカー福田雄一が上演台本と演出を務める18世紀のイタリアを舞台にした抱腹絶倒のロマンチックコメディーだ。主人公の召使役をムロが演じる。
189センチという舞台映えのする恵まれた体格を持つ東出昌大が出演する舞台、M&Oplaysプロデュース「二度目の夏」(7月20日~8月12日、本多劇場 ※地方公演あり)で描かれるのは、男と男の友情、そして嫉妬。東出は何不自由なく育ち、誰もがうらやむような人生を送る半面、嫉妬という自らの感情に徐々に押しつぶされ、追い詰められて壊れていく主人公の「夫」役を演じる。
また、秋口には石原さとみが舞台「アジアの女」(9月6日~29日、都内・Bunkamuraシアターコクーン)に登場する。30歳を越えて、美しさに大人の女が持つ艶も加わってきた石原はTVドラマに絶えず出演している印象があるが、実はコンスタントに舞台にも出演している点にも注目してもらいたい。長塚圭史の脚本を吉田鋼太郎が演出する本作で、石原は純粋さと狂気のはざまにいる麻希子という女性を演じる。
この他にも、X4の松下優也が平間壮一と共に双子の兄弟を演じる「黒白珠」(6月7日~23日)もお薦め。生の芝居の迫力を体験してみてはいかが。(小村咲希)
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