映画は、おなじみのテーマ音楽と、「A long time ago, in a galaxy far, far away」のスクロールで始まる。
舞台は、エピソード6から30年後。
銀河帝国に代わり、ファースト・オーダーという名の、別の悪の国が台頭している。最後のジェダイであるルーク・スカイウォーカーはだいぶ前に姿を消し、どこで何をしているのか、誰も知らない(どうしていなくなったのかは早いうちに説明される)。
ファースト・オーダーは彼を殺そうとしており、ルークを見つけ出せというのが、今作のストーリーの重要な核となる。ルークを助ける上では、ドロイドのBB-8が、大きな役割をになう。ハリソン・フォードの出番はたっぷりあるが、今作で一番活躍するのは、デイジー・リドリーが演じる新しい女性キャラクター、レイ。
次に、偶然、彼女と行動を共にすることになるフィン(ジョン・ボイエガ)だ。ハリウッドには女性やマイノリティのための良い役が少ないと批判される中、「スター・ウォーズ」という大作中の大作が、率先して女性と黒人男優に美味しい役を与えたのは、すばらしいことである。何よりもこのふたりは、十分、この大役に値する演技を見せている。
迫力満点のアクションやユーモアもたくさんあるが、感情的なシーンにほろりともさせられる。さらに、衝撃のサプライズも。終わり方もパワフルで、今すぐに次が見たくなる。
この感動は、7時の回を待って並んでいるジャーナリスト仲間には、もちろん、何も言わないでおいた。
しかし、帰りの車の中では、試写に同伴した友人と、延々と、情熱的に語り合ってしまった。駐車場の出口に向かって並んだ多数の車の中でも、それぞれに熱い会話が展開していたことだろう。この週末には、全世界でそれが行われるのだ。そして、1年後にもまた。