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日曜日の夕暮れ時は、いつだって少しだけ気だるい気分になる。

その気だるさの正体は「休日を満足に過ごせなかった後悔」だったり、「明日のテストをサボりたい」という逃避願望だったりするわけだが、要するにぼくらは終わりゆく休日にうまく「バイバイ」を言えないのだ。

日曜18時は、一週間のうちで最もフワフワとしたあいまいな時間帯だ。何かを始めるには少し遅く、今日を諦めるにはまだ早い時間。

ぼくはそんなとき、やみくもに足掻くことをやめて、『ちびまる子ちゃん』を観る。

ぐーたらでおバカで思い込みが激しい主人公・まる子は、仮病を使って学校をサボろうとしたり、気のいい祖父をそそのかしたりしては、いつも母親に叱られている。

そんなまる子の失敗をアハハと笑っていると、彼女同様に ぐーたらな日曜日を過ごしてしまった自分の後悔も、許して笑い飛ばせる気持ちになってくるから不思議だ。

子どものころのぼくにとって、『ちびまる子ちゃん』とは、そんなアニメだった。

言わずと知れたことだが、あのぐーたらな少女にはモデルがいる。ぼくが大人になった今も、その人は漫画家として誰かの日常を温め、励まし、肯定し続けている。

そう思うだけで、なんのドラマもなく終わろうとしている平凡な日曜の夕暮れ時も、「捨てたもんじゃない」と思えるのは、ぼくだけだろうか。

 

前置きが長くなったが、かつて ぐーたらな少年だったぼくはライターになり、『ちびまる子ちゃん』の作者であるさくらももこ先生にFAXインタビューをさせてもらう機会をいただいた。

諸々の事情もあって質問の数は6つのみに絞ったが、さくら先生のほっこりとした温もりが感じられる一問一答になったと思う。

これから映画を観に行こうと思っている方はもちろん、『ちびまる子ちゃん』を一度でも目にしたことがある方には、ぜひとも読んでいただけるとうれしい。