時代を超えて輝き続ける名作アニメの主題歌。放送終了から数十年の時を経ても、CMソングとして使用されたり、カラオケの定番曲になったりで、世代に関係なく愛される名曲がアニメソングの世界には沢山あります。
しかし、そうした名曲が強い光を放ち続けるが故に、その陰に些か隠れてしまいがちな、いわば"準メジャー"的なポジションに甘んじてしまっている裏の名曲も沢山あるのです。
そこで、同じアニメ作品に使用されながらも、アニメ主題歌として広く知られている超メジャー曲ではない……いわば、"じゃない方のアニソン"にフォーカスし、その魅力をタップリと語ってみたいと思います!
『キン肉マン』の『キン肉マンGo Fight!』じゃない方!
『キン肉マン旋風(センセーション)』
『週刊少年ジャンプ』で連載されていた大人気漫画をアニメ化した『キン肉マン』は、1983年にテレビ放映をスタート。玩具のゴム人形「キン消し」もアニメの人気と併せて大ヒット商品となりました。
何をやってもダメダメなヘッポコ超人のキン肉マンが、ハチャメチャなプロレスバトルや仲間たちとの友情を通して成長し、やがて、正真正銘の"スーパーヒーロー"になっていく姿が胸を熱くさせる名作『キン肉マン』。
その主題歌といえば、何といっても『キン肉マンGo Fight!』です!
ヒーローの真理を巧みに突いた「ああ、心に愛がなければスーパーヒーローじゃないのさ」という秀逸なフレーズが心に響く森雪之丞先生による歌詞と、串田アキラさんのソウルフルな熱唱が生み出す強烈なグルーヴ。『キン肉マン』の作品性を雄弁に物語る、まさに名アニソンですよね。
一方で、そんなアニソン史に残る大名曲と同じく、ご紹介したい曲が『キン肉マン旋風(センセーション)』です。
この曲は、『キン肉マンGo Fight!』『炎のキン肉マン』に続く、『キン肉マン』オープニング主題歌第三弾。前の二曲と同じく、森雪之丞作詞、串田アキラ歌唱という最強タッグが参加した曲となっています。
しかしながら、どうしても『キン肉マン旋風』には地味なイメージが付きまといます。何故なら、この曲は、アニメ版オリジナルのエピソードが続く番組の終盤で使用されていた主題歌なのです。
超人オリンピック編や7人の悪魔超人編、夢の超人タッグ編といった原作エピソードを消化した後にスタートしたオリジナル編ですが、それまでのストーリーに比べると、正直、ファンからの評価も低く、忘れられがちなエピソードとなってしまっています。
ウォーズマンにバッファローマン、アシュラマンに悪魔将軍といったライバルキャラの存在は知っていても、余程コアな『キン肉マン』ファンでなければ、ヤマカーンやダーティバロンのようなアニメ後期に出てきたオリジナル超人の名前は知らないと思います。それと同じく、主題歌である『キン肉マン旋風』の知名度もやや低調気味となっている印象が……。
とはいえ、『キン肉マン旋風』も『キン肉マンGo Fight!』や『炎のキン肉マン』に負けず劣らず、胸に響く熱を備えていますし、串田さんの歌も、熱量が凄いです! こちらの曲もチェックしていただければと思います! へのつっぱりはいらんですよ!