星野英彦(G)

メンバーの名を呼ぶ声に包まれる中、「ようこそ」と挨拶を述べる櫻井。

どろどろとした粘体のような有機的な映像とセットの幾何学模様の対比も面白い『Brain, Whisper, Head, Hate is noise』。『BUSTER』、『狂気のデッドヒート』と00年代のナンバーが続いたところで、「次の2曲、もし良かったら座って聴いてください」と観客全員を着席させました。優美な音がゆっくりと響き渡り『tight rope(07年のセルフカバーVer)』、そして暗く美しい『密室』を披露。ミドルテンポのナンバーだからこそ際立つBUCK-TICKの魅力を堪能できました。

一転してアップテンポな『スパイダー』では樋口豊(B)もステージ前方で観客を煽り『MISTY ZONE』につづいて、『メランコリア -ELECTRIA-』、『ICONOCLASM』と新旧のデジタルサウンドが響くナンバーで楽しませてくれます。『細胞具ドリー:ソラミミ:PHANTOM』のイントロでは今井が『メリーさんのひつじ』のメロディーを奏でだす茶目っ気も。

今井寿(G)

幻想的な音が武道館中に広がっていくような『JUPITER』、今井の手によるノイズあふれる『きらきらひかる』のメロディから始まった『夢見る宇宙』で本編は幕を閉じました。

アンコールの声にこたえて再びステージに現れるメンバー。1曲目の『形而上 流星』では赤く細いライトがいくつも天井に届くようなに伸びていき、まるで流星のよう。

そしてスクリーンに十字架が浮かび上がる『太陽ニ殺サレタ』、続いての『die』では、その十字架に合わせるように両手を広げる櫻井。音にあわせた映像や照明といった演出も素晴らしいものでした。