舞台あいさつに登壇した安田顕

 映画『俳優 亀岡拓次』バレンタインデー大ヒット御礼舞台あいさつが12日、東京都内で行われ、出演者の安田顕が出席した。

 本作は、37歳独身で“最強の脇役俳優”亀岡拓次(安田)の不器用で愛すべき恋と人生を描く。

 会場後方から登場し、客席の通路を歩きながらファンにチョコレートを配って回った安田は「ありがとう。ありがとう。みんなに配れればいいんだけどね。ありがとうございます」と感謝を述べた。

 安田は、自らも映画館に足を運んで作品を鑑賞したといい「なんだかこう、ドキドキしてね。気付かれるんじゃないかなんてマスクをして後ろの方で」と浮かれ気分だったものの「誰にも気付かれませんでした。(客席の)お一人お一人に心の中で頭を下げさせていただきました」と笑わせた。

 近づくバレンタインデーにちなんでこれまでの思い出を問われると「小さいころもそんなにいただきませんでした。これだけ思い出せないということは、(思い出が)ないんでしょうね。ちやほやされているのはここ何年かです」と振り返り、「昨日、たまに行くおすし屋さんのご夫婦から映画を見ましたと言って芋焼酎をいただきました」と笑顔を見せた。

 また、映画を見た父親から「おまえ、酒の飲み方がうまくなったな」と褒められたことを喜び、地元の北海道・室蘭での舞台あいさつには両親が赤飯のおにぎりを持って駆け付けたと明かした。安田の出発の際には「うちの母ちゃんが遠くからだまって見ているんです。それを見た時に俺の親も年を取ったんだと気付いてしまって、そうしたらぐわっときてしまった。涙を押し殺すのが大変でした。泣かなかったんですけどね」としみじみ語った。