NHK BSプレミアムの特集ドラマ「クロスロード」の試写会および会見が16日、東京都内で行われ、出演者の舘ひろし、神田正輝、北乃きいほかが出席した。
ドラマは、長年にわたる因縁を持つ二人の男が25年ぶりに再会するところから始まる。元本庁のエリート刑事・尾関辰郎役の舘は「僕は感性で芝居をするタイプなので割といつも僕自身が揺れている。神田はすごくしっかりしていてドンとしているので、一緒にやっていても非常にやりやすい」と手応えを語った。
一方、元大手新聞社の敏腕記者・板垣公平を演じる神田は「敵対していても激しい言葉と激しい動きがないんですよ。見えないところで闘っている」と板垣と尾関の関係性を語り、「3、4話撮っていますが、いまだによく理解できない。頭の中でスパゲティが絡まっちゃったみたいな感じで難産しています」と役づくりの苦労を明かした。
公平の娘・泉を演じる北乃も藤井裕也監督からの指示でテンションを上げて演じることを心掛けているといい、「少しでもテンションが落ちると藤井監督に『本当は根が暗い人なんですね』と言われるので、それに触発されて明るくなれるという新しい感覚です。ノイローゼになるぐらいの毎日です」と語り、苦笑を浮かべた。
「人をコントロールするのがうまいんだよ。僕は頭の中にクモの巣が張っている感覚」と北乃の言葉に納得した様子の神田は、さらに「この役でははっきりした表現をしない。『せりふを体でしゃべってください』というような精神的な演出をなさるので、それがノイローゼみたいになりました。今までにない経験をして楽しい現場だとは思います」と語った。
そんな中、舘は「藤井監督は役の本質みたいなところを演出してくださるというか、素晴らしい監督です。明日から早く終わるとうれしいな」と冗談めかして笑いを誘った。
また、上司を演じる石原プロの後輩の徳重聡には「よくやっていると思います。彼はすごくやりづらいと思うので、なるべく朝会ったときから“署長”と呼ぶようにして彼の前ではまるで子犬のように従う気持ちでいます」と語って笑わせた。
ドラマは25日午後9時から毎週木曜日に放送。