ザアザア・零夜(B) (撮影・小林裕和)

――カップリングの『悲しいなら手を叩こう』は?

一葵:これもタイトルから作りました。これは僕と零夜くんで考えました。

零夜:スタジオで話した気がしますね。

――こちらは、「空っぽの頭をふって 嫌な事全部忘れて」と、ライブのことを歌っている曲ですよね。

一葵:そうですね、言ってしまえばバンギャルという文化を描いています。

――悲しいことや辛いことがあるからライブに行くという解釈ですか?

一葵:この歌詞で言えば、楽しみたくって行ってる人ではなく何か癒しや慰めを求めて行っている人をイメージしています。

――ではその一方でステージの上の皆さんは?

ロ弍:楽しい…なんかな?

一葵:僕は共感を求めてやっている部分が大きいので、慰め合いたいという気持ちで歌っているのかもしれないです。

――自分のことをわかって欲しいということでしょうか。

一葵:そうですね。傷をもった者同士共感したいです。

零夜:そもそもザアザアで「楽しい」曲っていうのが多分曲調的にもあんまり無いと思うんですよ。「悲しい」「辛い」を表現した結果が「楽しい」のかな。

ザアザア・ロ弍(Dr) (撮影・小林裕和)

――少し屈折した楽しさはあるかもしれないですね。

零夜:そうです。

――だから歌詞の最後も意味深なんでしょうね。

一葵:そうですね。それが僕たちにとって素敵なことだとしても、周りの人に変だと思われたりしてしまう場合もあって…という含みは残しています。

零夜:宗教とかと一緒で、それが本人にとっては支えや救いになっているのであれば、結果的にはいいんじゃないかなあ。

――『桜の街』は一転して春の情景が浮かぶようなさわやかな曲です。

零夜:春の曲も欲しいねと話していて。

一葵:「ザアザア」という名前だけあって、僕らってジメッとしたり激情的な曲が多い中で、さわやかな感じは珍しいですね。

――『したいだけでしょ?』は初めての全国流通CDになるわけですが、今までの代表曲のリマスタリングバージョンを収録した『中毒症状』も同時に発売されますね。

ロ弍:早いですね! 1年しかやってないですからね

一葵:でも1年間で23曲発表してますよね。

春:月に2曲という計算になるのか。

一葵:新しく全国流通で知ってくれる人のためのもの、ザアザア入門編のような作品です。