メモ帳を持ち歩いていても、気がついたらサッとメモを取る、という習慣が全然身に付かなかった。ライター稼業30年なのに。あとで、落ち着いてメモったりは、まあ出来る。しかし、打ち合わせ中でさえ、話に夢中になって打ち合わせ内容をメモする事を忘れる事だってあった。帰宅してから、相手に「結局、今日の打ち合わせで何を決めたんですっけ?」とメールした事さえあるのだ、内緒だが。もちろん、文具好きなので、メモ帳は持ち歩いている。考えをまとめるためとか、自分のアイディアを書き出す時なんかには、むしろ積極的に使っている。ただ、サッと取り出して書く、というのが出来ないのだ。何というか、敷居が高い。
ところが、この「NUboard新書判」を持ち歩き始めたら、何だか、やたらと気軽にメモが取れるようになった。これ、正確にはメモ帳ではない。平たく言えば、ホワイトボードが4枚、新書サイズのリングノートになっている。それに、専用の二色マーカー(黒と赤)が付いている製品。つまり、書いては消しが凄く楽なのと、デカイ文字で適当に書けるのが、メモを取るという作業の敷居を思いっきり下げてくれているらしいのだ。
まず、「どうせ、後で消す」という気分で書けるのが楽だ。しかも、書いている最中でさえ、ちょっと間違ったりした時、通常のメモなら、グシャグシャッと線とか引いて書き直すのだけど、この「NUboard」の場合は、マーカーの裏のイレーサーでサッと撫でるだけ。この消えやすさは、消しゴムやフリクションボールの比では無い。書くより消す方が簡単、しかもキレイ。この感覚は今までになかった。強いて言えば、学生の頃の黒板の落書きに近いか。