イラスト:上田 耀子

そもそも、不倫は人の道に外れた関係です。それを選んでおきながら、“報われない恋“に悩む既婚女性たち。

人に言えない関係はつい誰かに話したくなるかもしれませんが、それに振り回れるのは聞かされる側ですよね。

そんな女性から打ち明けられた人たちが見た、「不倫に酔う自分」のおぞましさとは、どんなものだったのでしょうか。

ゾッとするような「不倫に酔う女性」の現実

1.誰もが不倫したいと決めつける

「学生時代からの友人だけど、高スペックな男性と結婚したのに『家事をしない』『私のお小遣いが少ない』と悪く言うのが嫌で距離を置いている女性がいました。

ある日、共通の友人からお茶に誘われて行ってみたらその女性もいたのですが、やっぱり始まる旦那さんの愚痴。

適当に頷いていたら『だから私、いま不倫しているの』って言い出して、みんなで『何で?』『不倫はマズいって』と話したのですが……。

彼女によれば、『夫とうまくいっていないのだから不倫は仕方ない』『バレなければ迷惑はかからない』そうで、聞いていてウンザリ。

その上、『あんたたちだって、チャンスがあれば遊びたいでしょ?』とか言い出して、自分がいかに不倫生活を楽しんでいるか、得意げに話す姿が本当に醜かったです。

私はそれ以来彼女の連絡先は消してLINEも未読スルーしているのですが、ほかの友人たちは今でも不倫について自慢されるそうです」(37歳/歯科衛生士)

不倫を楽しむのは勝手ですが、周りもそのはずだと思いこむのはどうしてなのでしょうか。

「一緒にいるとこっちまで不倫願望があるって周りに言いふらされそうでイヤ」とこちらの女性は話していましたが、おしゃべりな女性は不倫がバレる可能性も高く、そのとき関わっていないほうが火の粉が降りかからずに正解といえます。

不倫のチャンスを誰もが求めている、という認識が恐ろしいですね。

2.「不倫されるほうが悪い」って、本気?

「友人が数年前から不倫関係にある既婚男性のことで悩んでいて、よく話を聞いていました。

何度か別れたほうがいいと言ったのですが、『ダブル不倫で先のない関係に安心できる』と言ったかと思えば『離婚してくれないのは私のせい』と泣いてみたり、不安定なので放ってもおけず、連絡がくれば相手をしている状態です。

夜など何時間も話されてしんどいときもあったけど、一番苦痛だったのが、『不倫される奥さんも悪いのよ』と彼女が言い出したとき。

『大事にされる努力をしないから浮気されるのよ。私を選んでいるのは私のほうがいいからでしょ』

って、本当にあなたが好きならまず離婚するでしょ……と思ったけど口にはせず。

本気で相手の奥さんが悪いとか思っているならもう手に負えないと思い、最近は電話がきても掛け直さないようにしています」(42歳/ライター)

不倫にはまっている女性にありがちなのが、相手の配偶者をこきおろして満足を得ようとすること。

ですが、「奥さんより選ばれている自分」の実際は、言い換えれば「本気で離婚したいと思うほど愛されてはいない」のが現実です。

不倫されるほうが悪い、となるのは既婚男性のずるさから目をそらしたいから。

そんな女性の話を聞いていても、こちらが疲れてしまうだけです。