猿飛佐助を演じている中村勘九郎

 映画『真田十勇士』公開記念舞台あいさつが5日、東京都内で行われ、出演者の中村勘九郎、加藤雅也と堤幸彦監督が出席した。

 舞台、映画で猿飛佐助を演じている勘九郎は、子どもにも佐助が大人気だそうで「子どもたちがとくに十勇士ファンで、佐助が映画では二刀流になったので家に帰ると二刀流ごっこを繰り広げています。僕も合わせて3人とも佐助なんです」とほほ笑ましいエピソードを明かした。

 真田幸村役の加藤とは舞台版初演で出会ってから3年ほどがたち、「こういうダンディな感じで私服も黒が多い。初めてお会いしたときはめちゃくちゃかっこいいけど近寄りがたい空気を出しているので、怖い人かなと思った」と当時を振り返った中村は「こんなに天然な人はいないと思っています。この前、舞台で“御方様”と言わなければいけないところを“御館様”と言っていて」と暴露して堤監督を驚かせた。

 加藤は「役作りですよ。一生懸命普段から役作りしているんです。“御方様”と“御館様”が言いにくいので最近せりふを変えて“淀殿”にしました」と堤監督への事後報告で笑いを誘い、「尊敬に値するし、舞台を見ていても稽古をすごくされるので軸がぶれない。舞台も映画も船長がよくないと船が難破してしまうけど、完璧なリーダーです」と勘九郎への信頼感を語った。

 さらに、申年に公開された猿飛佐助が主人公の映画のヒットを記念し、日光さる軍団の猿が猿まわし師の村崎太郎氏とともに登場した。佐助の衣装で祝福の花束を片手に見事な芸を披露すると、勘九郎は「打ち上げでビンゴ大会をやって、日光の温泉旅行と日光さる軍団のショーを見る“猿飛佐助賞”を用意したんです。スタッフがうかがっていると思いますが、お会いできてうれしいです」とコラボレーションを喜んでいた。