紅ゆずる 撮影:源賀津己

宝塚歌劇団を10月に卒業後、間髪入れずに初のライブコンサート『紅-ing!!』の開催を発表した紅ゆずる。新たな一歩を踏み出すにあたって「これまでの男役プラス、少しだけ背伸びした“進行形(ing)”の私を楽しんでもらいたい」と話す心境に耳を傾けた。

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2016年に星組トップスターへ就任し、華やかでスタイリッシュな二枚目と持ち前のコメディセンスを遺憾なく発揮する三枚目ぶりを両立させ、唯一無二で規格外の“個性派”として宝塚歌劇を牽引してきた紅。次の一手となるコンサートでは「今まで培ってきた“男役”あっての紅ゆずるを皆さんと共有しつつ、新たな挑戦もできれば」と意気込む。

「タカラジェンヌの自分を愛してくださった方々に共感していただけるステージへ」──。そんな思いから、2020年2月7日(金)12:00回、13日(木)18:00回では特別ゲストに宝塚歌劇と紅のファンを公言するゴールデンボンバーの歌広場淳を迎えることに。彼に寄せる紅の期待は大きく、「ファンの皆様と同じ目線に立ったトークをしてくださるのでは」「歌広場さんが疑問に感じるポイントは、ファンの方が今いちばん聞きたいことでもある気がして」とオファーの意図を明かす。

共演者には、壱城あずさ、如月蓮、宇月颯といった宝塚歌劇団の卒業生も名を連ねている。中でも、ゲストの美弥るりか(東京公演のみ)も含めて、紅が在籍中に結成したユニット“紅5”メンバー(現役の天寿光希を除く)が集結する懐かしのシーンはファン垂涎ものだろう。「レパートリー2曲で場持ちするのは私たちくらい」と笑う横顔には、劇団主導でなく個人的な“趣味”で始めた活動がCS放送『TAKARAZUKA SKY STAGE』の出演を機に支持された喜び、苦楽をともにした元星組の仲間に対する信頼感がにじむ。

コンサートには、それぞれ楽曲を変えて繰り広げられる東京・大阪の会場限定シーンも。紅は「お馴染みの宝塚ナンバーでも、男役として歌ってきた“これまで”と、卒業後にひとりの演者として披露する“これから”とではニュアンスが異なる」と分析。今後は自然体の女性として「新たな表現方法を模索していきたい」と抱負を述べた。

公演は、2020年2月6日(木)から9日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、2月13日(木)から15日(土)まで東京・東京国際フォーラム ホールCにて実施される。チケットぴあでの一般発売は両会場ともに、2020年1月11日(土)10:00から。

取材・文:岡山朋代