「声が変わってる、印象に残るということもあるだろうけど、いちばん大事なのは言霊の強さでしょうね。声に魂が宿っていて、声のなかに強い情感や思いを込められる。そういうアーティストが世に出ていけるんですよ。だからこそその声に相応しい楽曲を作っていくのが僕らの仕事だと思いますね」
時代や流行に寄り過ぎず、アーティストの特性を見極めながら、いつまでも色褪せない作品を生み出そうとする姿勢も、オーガスタの特徴だ。そのために森川氏は、楽曲の細部に至るまで、アーティストと直接的なコミュニケーションを取るようにしているという。
「僕はもともとレコード会社のディレクターだったし、オーガスタを立ち上げたときも、新しいレーベルを作った気がしてたんですよ。コンサートの運営やテレビ局のブッキングなどについてはよくわかってなかったんだけど(笑)、音楽制作はずっとやってきたことだし、どうしても力が入るよね。うるさく口を出していると、アーティストに嫌がられることも当然ある。ただ、制作する人間が絶対に迷っちゃいけないのは、“良い作品を作る”ということですからね」
CDの売り上げ低下に伴い、マーケットが縮小している現在の音楽業界。わかりやすさと奥深さを兼ね備えたオフィスオーガスタのプロダクツは、先が見えない音楽シーンにおいて、ひとつの指針になっていくだろう。
「シーン全体が疲弊しているし、売れている曲のアベレージが狭いのも問題。こういうときこそ、体制を打破するような新しいアーティストを出すべきだと思いますね。うちの場合だと、長澤知之とさかいゆう。ぜひ彼らを“20年目のオーガスタ”として世に出したいと思ってます」
福耳
シングル『LOVE & LIVE LETTER』
6月13日(水)発売
Ariola Japan
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