村井満Jリーグチェアマン(3月23日撮影) (C)J.LEAGUE 村井満Jリーグチェアマン(3月23日撮影) (C)J.LEAGUE

3月25日、『第2回臨時合同実行委員会』が開催された。終了後にウェブでメディアブリーフィングが行われ、『明治安田生命J1リーグ』が5月9日(土)、『明治安田J2』が5月2日(土)に再開し、『明治安田J3』が4月25日(土)に開幕することが発表された。さらにサーモメーターは4月18日(土)に全53クラブ分準備できること、再開後2か月をめどに遠距離から来場する観客を制限するためアウェイ席を設けないなどの対策を取ること、指定席で前後左右の席を空けて収容率50%にして密集状態を解消すること、政府・地方自治体からの中止要請などがあった場合、無観客試合や延期の可能性があることも明かされた。再開・開幕日が決まり、Jリーグ・村井満チェアマンは「(5月上旬までに開催できれば)リーグ戦は概ね大丈夫。『ルヴァンカップ』も大枠大丈夫。ただ『J1昇格プレーオフ』は再編が必要」と語った。また「応援スタイルについては、大声を出すことやハイタッチなどリスクの高い行動の制限など、詳細を詰めていきたい」と言及した。

再開・開幕時期がJ3からJ1へ段階的になった理由について、チェアマンは「あえてJ1はGWを避けた。例えばサーモメーターが届けばいいわけではなく、しっかり準備する必要がある。サーモメーターだけではなく、待機列などもある。ありがたいことにJ3のクラブからは“J1・J2のシミュレーションの一助になれば”という言葉もいただいた」と説明した。これまで先が見えない状況にモチベーションの維持が困難だった選手たちに向けては「今回ターゲットを定めたことによって、準備もしくは休息を取りつつ、しっかり仕上げてもらいたい」と口にした。

前日に『東京五輪2020』の1年程度延期の決定を受け、チェアマンは「方向性が決まり、次に動き出せる。この状況では妥当な決定では。ただ『東京五輪』の中断期間に試合を組めるから5月再開になったわけではない。観客を安全に迎えるための準備、また収容率50%にするためにお客さんの了承を得るための時間。クラブによってはシーズンチケットで収容率50%に届くクラブもある。場合によってはチケットの再販があるのかもしれない。そういう準備に時間が必要」と口にした。

アウェイサポーターの入場制限については、「指定席に入れないというのは現実的に難しい」と認めた上で、「横浜F・マリノス×横浜FCのような遠距離の移動が伴わない場合やどこからが遠距離か難しい問題。プロトコルを詰めていかないといけない。相当難易度の高い意思決定に対しても、利害を超えて協力してくれるクラブに感謝している」と述べた。