小関裕太、木村達成 撮影:永瀬夏海

今年7月に上演される世界初演ミュージカル『四月は君の嘘』。原作の新川直司の同名コミックは、TVアニメ化や実写映画化もした人気作だ。ミュージカル化に際して作詞作曲を手掛けるのはフランク・ワイルドホーン。ピアノの音が聞こえなくなった高校生天才ピアニスト・有馬公生の葛藤と成長を、ワイルドホーン書き下ろしの楽曲に載せてドラマチックに描く。平均年齢23.5歳のフレッシュなキャストも見どころ。Wキャストで有馬公生を演じる注目の若手、小関裕太と木村達成が語り合った。

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東宝ミュージカル初出演となる小関。有馬公生役について「本人はピアノを弾きたくないと言っているのに、周囲からは弾いて欲しいと言われ続けている。不甲斐なさにうるっと来ます。なぜ再びピアノを弾き、誰のために弾くのか、公生の心情の変化に注目していただきたいです。」と意気込んだ。

一方、木村は「有馬公生の成長の物語。いくちゃん(生田絵梨花)演じる宮園かをりとの出会いをきっかけに、彼を取り巻く世界が変化していく。劇中に何度も出てくる〈僕はピアノが弾けない〉というフレーズに乗せて、公生が段々と自由になっていく様子を表現したい」と今考えているイメージを教えてくれた。

Wキャストが初となる小関から「Wキャストってどんな感じ?」と質問が飛び出すと、木村は「全く違う役作りになる場合、似たキャラクターになる場合がそれぞれある。後者の場合は切磋琢磨しながら悔しい思いをすることも。エンターテインメント作品として楽しく稽古をしていこう!」と宣言。個性豊かなWキャスト、両バージョンに期待が高まる。

見る者の心揺さぶる演奏シーンが印象的な本作にちなんで、最近心惹かれたパフォーマンスは?という質問に「TVドラマの撮影で香川照之さんが、直前に変更になった長セリフを一瞬で覚えて一発OKだったこと。超人的な力を目撃しました」(小関)、「『メアリ・スチュアート』のシルビア(・グラブ)さん。セリフがないシーンで、無言で魅せる姿に痺れました」(木村)と興奮した様子で先輩俳優の名演を語る。

最後に「観にきてくださった方の心を自由にしてくれるような作品。悩んでいる人、一歩前進したい人、悩みを抱え深呼吸がうまくできなくなっているような人に観ていただきたいです」(小関)。「必死に自分の人生、生きることにぶつかっている若者たちの姿をお楽しみいただきたいです」(木村)とメッセージを寄せた。若々しい顔ぶれが紡ぐ、フレッシュな新作に大注目だ。

公演は7月5日(日)から26日(日)まで、東京建物Brillia HALLにて上演。その後、愛知、福岡、愛媛、大阪を巡る。

取材・文:永瀬夏海

小関ヘアメイク:MIZUHO
小関スタイリスト:吉本知嗣

木村ヘアメイク:馬場麻子
木村スタイリスト:部坂尚吾(江東衣裳)
衣裳協力:コート¥154,000(クリスタセヤ / ビオトープ 0120-298-133)、パンツ¥33,000(サラードア /アダム エ ロペ 0120-298-133)