『ドルヲタ手帳』はTwitterを活用して情報収集
――そして今年、ドルヲタ手帳が販売されたわけですが、きっかけは何ですか。
飼い猫「バンギャル手帳を買った人の中に、『バンギャルじゃないけど買いました』という人がいて、そのほとんどがジャニヲタさんだったんです。
その方々からTwitter経由で『ジャニヲタ版を作ってほしい』という要望があり、じゃあ作ろうかとノリで言ってしまったんですが、私はヴィジュアル系にしか興味のない人生を送ってきたので、ジャニーズのことが分からない。
それで、バンギャル手帳のアカウントにリプやDMを送ってくれていたジャニヲタさんたちに、チケットの取り方やファンクラブ年会費のことなど情報を細かく聞き、必要な項目を確認してもらいました。
そしてたたき台ができた後、今度はTwitterにドルヲタ手帳アカウントを立ち上げ、製作過程を見てもらいながら、必要なところはアンケートを取って進めました」
――直接ジャニヲタの人に話を聞くことはなかったんですか?
飼い猫「周りにそういう人が全然いなかったので、Twitterとバンギャルの友達を介して、その友達や同僚のジャニヲタさんに取材しました」
――なるほど。『ドルヲタ手帳』は「現場(コンサートや舞台)が多いグループ向け」のAタイプ、「メディア出演が多いグループ向け」のBタイプの2種類がありますね。
飼い猫「最初は2種類作るつもりはありませんでした。ジャニーズのグループはチケットが取れないこともあると聞いていたので、ライブに行く回数は少ないと思っていたんです。
ところが、デビュー前のジュニアのファンの人たちは、彼らがバックにつくコンサートも行くし、本人たちのライブも行く、舞台も昼夜見に行く…と会場に足を運ぶことが多いことが分かりました。それで2種類にしたんです」
――売れ行きは好調だったようですね。
飼い猫「1月はじまりと4月はじまりのものを作ったんですが、先日、完売しました」
情報収集してみて感じた「ジャニヲタ像」と「時代の変化」
――反響はいかがですか?
飼い猫「Aタイプ、Bタイプと分けても、やっぱりこのページが足りない、こっちのページは少なくていいという話も聞きます。
特にアドレス帳のページを増やしてほしいという要望が多くて。チケットを取ったり、グッズを代わりに買ったりということでつながっている友達の数が予想していたよりはるかに多いようです」
――今回、『ドルヲタ手帳』を作るうえで、ジャニヲタという存在と初めて向き合うことになったわけですが、いかがでしたか?
飼い猫「実は今回、ジャニヲタの人のアカウントを結構見せてもらいました。キャリアの長いグループのファンを中心に、だいたいの年代別で分けて、どの範囲までコレクター的なことをしているのかと思って調べたんです。それによってページ数やチェックリストの比率を考えようと思ったんです。
雑誌は担当が載っているものなら全部買うのか、選りすぐって買うのかとか、担当以外のメンバーのものも買うのかとか。
あとはテレビ番組に出演するときには、録画するのは自分の担当だけなのか、他のメンバーのも見るのかとか。それをExcelで集計しました」
――うわー、血のにじむような努力ですね。
飼い猫「構成をどうしたらいいか、本当にわからなかったので。会社の行き帰りの電車の中で、ありとあらゆるワードで検索してました(笑)」